固有関数
固有関数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 04:25 UTC 版)
L2(R) の正規直交基底の重要な一つはエルミート函数系 ψ n ( x ) := 2 4 n ! e − π x 2 H n ( 2 x π ) {\displaystyle {\psi }_{n}(x):={\frac {\sqrt[{4}]{2}}{\sqrt {n!}}}\,e^{-\pi x^{2}}H_{n}(2x{\sqrt {\pi }})} で与えられる。ここで Hn(x) は「確率論者の」エルミート多項式と呼ばれる、 H n ( x ) := ( − 1 ) n e x 2 / 2 D n e − x 2 / 2 {\displaystyle H_{n}(x):=(-1)^{n}e^{x^{2}/2}D^{n}e^{-x^{2}/2}} で定義される関数である。この規約の下、フーリエ変換は ψ ^ n ( ξ ) = ( − i ) n ψ n ( ξ ) {\displaystyle {\hat {\psi }}_{n}(\xi )=(-i)^{n}{\psi }_{n}(\xi )} で与えられる。言い換えれば、エルミート関数系は L2(R) 上のフーリエ変換の固有関数からなる完全正規直交系を成す。しかしながら、この固有関数系の選び方は一意ではなく、フーリエ変換の相異なる固有値は {±1, ±i} の 4 つしかなく、同じ固有値に属する固有関数の任意の線型結合はふたたび固有関数になる。この結果として L2(R) を 4 つの空間 H0, H1, H2, H3 で、フーリエ変換が Hk 上で単に ik-倍として作用するものの直和に分解することができる。この方法によるフーリエ変換の定義はウィーナーによる。エルミート関数を選ぶのが便利なのは、それらが周波数域と時間域の両方で指数関数的に局在することと、それゆえに時間周波数解析において用いられる非整数次フーリエ変換が得られることにある [要出典]。
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