四分音の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/22 15:46 UTC 版)
「四分音」という用語は、様々な異なる、しかし大きさが非常に似た音程を指しうる。例えば、17世紀や18世紀の理論家の何人かはシャープと異名同音的に区別されたフラット(例: D♯–E♭)の距離を述べるためにこの用語を使用した。四分音音階つまり24平均律 (24-TET)では、四分音は50セント、振動数比21/24、約1.0293であり、オクターブを24の等しい段(平均律)に分割する。この音律では、四分音は最小の段である。よって半音は2つの音程からなり、3つの音程は「3つの四分音」(three-quarter tone) play[ヘルプ/ファイル] 、中立2度(英語版)、短三度の半分をなす。 純正律では、四分音は第七倍音準拠四分音(英語版)、36:35 (48.77セント)または33:32 (53.27セント)、16:15か25:24の半音の約半分で表すことができる。35:36の比は1.23セントだけ24平均律よりも狭い。この比はまた短三度 (6:5)と第七倍音準拠短三度(英語版) (7:6)の違いでもある。 四分音とそれに近い音程は、他の多くの平均律体系でも起こる。22平均律(英語版)は、四分音よりもわずかに広い54.55セントの音程を持ち、53平均律は45.28セントの音程を持つがこれはわずかに狭い。72平均律(英語版)も平均律の四分音を持ち、72は24で割れるので3つの四分音音階を持つ。 アメリカ合衆国出身の現代音楽の作曲家のベン・ジョンストンは、純正律の第七倍音準拠四分音に対応するため、小さな"7"の記号を音高が49セント下げられたことを示す臨時記号として使い、また逆さまの"∠"の記号を音高が49セントつまり36/35の比上げた事を示すために使う。ジョンストンは 上向きと下向きの矢印を33/32の比つまり53セント上げる、または下げることを表すために用いる。
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