器質性の語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/30 06:08 UTC 版)
「身体疾患による精神障害」の記事における「器質性の語」の解説
身体疾患や薬物が原因でない精神疾患を厳密に表すには、原発性精神疾患の語を用いることができる。 DSM-III-Rでは、器質性障害とされていたが、ここには一般身体疾患による精神疾患と、物質誘発性障害とが含まれた。しかしこれでは、原発性精神疾患は生物学的な要因と関連がないという誤解を与えてしまうこともあった。 『ICD-10精神と行動の障害』においては、F00-F09症状性を含む器質性精神障害(Organic, including symptomatic, mental disorders)である。本来はここに含まれるが、向精神薬によるものは利便性のために別の節に分類している。しかしまた、F00-F09以外は非器質性なので脳に要因がないとはならない。『ICD-10第5章』における器質性の語は、脳や全身性の疾患ないし障害に原因があるという意味で用いられていると記されている。 DSM-IVでは、器質性の語を廃止した。一般身体疾患による精神疾患(Mental Disorders Due to General Medical Condition)を、一般身体疾患による直接の生理学的な結果であると判断される精神の症状だとしている。 DSM-5においては、他の医学的疾患によるなになに障害(-Disorder Due to Another Medical Condition)のように記され、独立した章は用意されていない。
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