器種構成と器形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 14:43 UTC 版)
九州南部の弥生時代中期後半の土器様式「山之口式」・「高付式」の系譜を受け継いでおり、器種や器形に類似するものが多い。器壁は土師器に比べて厚みがあり、白っぽい色調である。器種はさまざまあるが、壺、甕、鉢、高坏、小型壺(坩)などがある。 壺:外反する短い口縁に卵形の胴部が付く。胴部最大径の位置には突帯、または帯状に粘土紐が巻かれ、その表面には沈線や円紋等を刻むことにより、縄を表現したような装飾がなされている。 甕:口縁を最大径とする胴部と、その下端に僅かに末広がりとなる脚部がつく。胴部中位よりやや上には壺と同じく縄をイメージしたような粘土紐が巡る。 鉢:甕を小さくし、甕から脚部を除いたような器形。 高坏:内湾する受部に長い脚部がつく。土師器ないし須恵器の高坏の影響を受けていると見られる。赤彩が塗布され、極めて精巧な作りのものが多い。 小型丸底壺(坩):直線的に外反する口縁にやや小さな丸底の胴部がつくものや、内湾する口縁に、断面「くの字」形の強い張り出しをもつ胴部がつく特異な形状のものなどがある。
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