受賞条件と辞退
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 03:16 UTC 版)
ノーベル賞は受賞者が自然人の場合、「本人が生存中」が受賞条件だが、かつてはノミネート時点で生存していれば受賞決定時に死亡していてもよいこととされており、そのケースに当てはまる受賞者には、1931年文学賞のエリク・アクセル・カールフェルトと、1961年平和賞のダグ・ハマーショルドがいる。1973年から、10月の各賞受賞者発表時点で生存している必要があるが、その後死亡しても取り消されないことになり、その規定により1996年経済学賞のウィリアム・ヴィックリーは授賞式前に亡くなっても受賞が取り消されなかった。2011年生理学・医学賞のラルフ・スタインマンは受賞者発表の直後に当人が3日前に死亡していたことが判明したが、これには受賞決定後に本人が死去した場合と同様の扱いをし、変更なく賞が贈られることになった。 辞退 これまでにノーベル賞の受賞を辞退したのは、以下のとおりである。 ジャン=ポール・サルトル(1964年文学賞辞退) - 公的な賞はどれも辞退してきた。 レ・ドゥク・ト(1973年平和賞辞退)- ベトナムにまだ平和が訪れていないから ゲルハルト・ドーマク(1939年生理学・医学賞辞退) - ナチス政府の圧力 リヒャルト・クーン(1938年化学賞辞退) - ナチス政府の圧力 アドルフ・ブーテナント(1939年化学賞辞退) - ナチス政府の圧力 ボリス・パステルナーク(1958年文学賞辞退) - ソ連政府の圧力 ドーマクは戦後の1947年、クーン、ブーテナントは1949年、パステルナークは没後に遺族が賞を受け取ったとされているため、最終的に受け取らなかったのは前者2名である。
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