受粉に関して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 05:18 UTC 版)
この属の花は花粉媒介を植食性のコウモリに大きく依存することが知られており、沖縄においてもオオコウモリ(クビワオオコウモリ)がこれを行っていることが知られている。この花では雄蘂と雌蘂を抱えている竜骨弁はその上が左右から閉じており、雄蘂や雌蘂を完全に閉じ込めている。そのためにこれを開かなければ花粉媒介ができない。この花では旗弁の付け根にあるホック状の構造がその奥にたまっている蜜を閉じ込め、同時に竜骨弁が開かなくする機能も持っている。オオコウモリが蜜を求める時、このフックを外すために竜骨弁が裂開し、花粉はオオコウモリの体について運ばれる。オオコウモリ以外の動物、たとえばノグチゲラがこの蜜を取ることが観察されているが、その場合には竜骨弁は裂開せず、花粉媒介ができない。 なお、分布北限である大分県の蒲江ではオオコウモリがいないので、それに代わってニホンテンとニホンザルがこれを行っている。ただしニホンザルでは花をちぎった後にこれを行う場合や花の基部を咬みちぎって蜜を奪う盗蜜を行うなど、花粉媒介に結びつかない行動も多く見られたという。
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