さんよ‐かんさつ〔‐クワンサツ〕【参与観察】
参与観察
【英】:Participant Observation
人類学者や社会学者がフィールド・ワークを行う際に、通常調査地での生活や活動に加わることでその社会の文化の有り様を直接に学びながら、情報を得、共有されている視点や意味の構造を内在的に明らかにしようとする調査技法。調べようとする対象である社会や集団に入り込み、出来事が起きるまさにその現場に身をおき、自分の目で見、耳で聞き、手で触れ、肌で感じ、舌で味わった生の体験を基に報告することがそのエッセンスといえる。広義の参与観察には少なくとも次の5つの調査技法が含まれる(ジョージ・マッコール、J・シモンズ)。1)社会生活への参加、2)対象社会の生活の直接観察、3)社会生活に関する聞き取り、4)文書資料や文物の収集と分析、5)出来事や物事に関する感想や意味づけについてのインタビュー(狭義の参与観察は1)、2)、3)が中心)。つまり、参与観察を用いるフィールドワーカーは、調査地において現地の社会生活に参加しながら、メンバーと同じような立場で出来事をまさにそれが起こるその現場で観察し、また自分が直接観察できない出来事(過去に起こった事など)の事実関係に関しては他のメンバーから聞き取りによって情報を収集する。一口に参与観察といっても様々なバリエーションがあり、フィールドワークの様々な局面と時期において「完全なる参加者」、「観察者としての参加者」、「参加者としての観察者」、「完全なる観察者」と役割タイプが分かれ、実際には同一の研究者がこのタイプを揺れ動くこともある。(松山章子)
参考資料:「フィールドワーク:書を持って街へ出よう」佐藤郁哉、新曜社、1992年
人類学者や社会学者がフィールド・ワークを行う際に、通常調査地での生活や活動に加わることでその社会の文化の有り様を直接に学びながら、情報を得、共有されている視点や意味の構造を内在的に明らかにしようとする調査技法。調べようとする対象である社会や集団に入り込み、出来事が起きるまさにその現場に身をおき、自分の目で見、耳で聞き、手で触れ、肌で感じ、舌で味わった生の体験を基に報告することがそのエッセンスといえる。広義の参与観察には少なくとも次の5つの調査技法が含まれる(ジョージ・マッコール、J・シモンズ)。1)社会生活への参加、2)対象社会の生活の直接観察、3)社会生活に関する聞き取り、4)文書資料や文物の収集と分析、5)出来事や物事に関する感想や意味づけについてのインタビュー(狭義の参与観察は1)、2)、3)が中心)。つまり、参与観察を用いるフィールドワーカーは、調査地において現地の社会生活に参加しながら、メンバーと同じような立場で出来事をまさにそれが起こるその現場で観察し、また自分が直接観察できない出来事(過去に起こった事など)の事実関係に関しては他のメンバーから聞き取りによって情報を収集する。一口に参与観察といっても様々なバリエーションがあり、フィールドワークの様々な局面と時期において「完全なる参加者」、「観察者としての参加者」、「参加者としての観察者」、「完全なる観察者」と役割タイプが分かれ、実際には同一の研究者がこのタイプを揺れ動くこともある。(松山章子)
参考資料:「フィールドワーク:書を持って街へ出よう」佐藤郁哉、新曜社、1992年
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