原因不明の感覚ニューロパチーまたは感覚運動性多発ニューロパチー(CSPN)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 09:12 UTC 版)
「ニューロパチー」の記事における「原因不明の感覚ニューロパチーまたは感覚運動性多発ニューロパチー(CSPN)」の解説
原因不明の感覚ニューロパチーまたは感覚運動性多発ニューロパチー(cryptogernic sensory and sensorimotor polyneuropathy CSPN)は除外診断である。病歴、家族歴、社会生活歴、神経学的診察と検査データを慎重にとった後に診断されるものである。広範囲におよぶ精査にもかかわらず、約50%にのぼる患者で多発ニューロパチーは原因は不明である。本症は末梢性ニューロパチーの他と全く別な診断のサブセットとかんがえるべきである。発症はおもに50歳代と60歳代である。患者は遠位部のしびれ感、ピリピリ感としばしば灼熱感があり、常に足から始まりやがては手指にも広がる。患者はつま先や足など遠位部に針でさす感覚、触覚、振動覚の感覚低下を示し、時には指にも症状がある。歩行の不安定さを訴える患者においても固有感覚の顕著な脱失を認めることは稀である。主観的にも客観的にも筋力低下の根拠は顕著には見られない。神経伝導速度検査ではSNAPの異常(通常は消失)から軸索性の感覚運動性ニューロパチー、そして完全に正常(おもに小径線維の障害)の例まで幅がある。原因不明な遠位優位の末梢性ニューロパチーを改善させる治療はないが予後は良好である。
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