午前11:30
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/12 14:11 UTC 版)
「サン・ビセンテ岬の海戦」の記事における「午前11:30」の解説
イギリスの優位は、スペイン艦隊が2つのグループに分かれていて、しかも戦いの準備ができていないのに対し、イギリス艦隊はすでに単縦陣を作っていることにあった。ジャーヴィスはイギリス艦隊に2つのグループの間を通るよう命令した。それにより、敵が撃ち込める砲火を最小限にとどめる一方で、自艦隊は同時に両舷の砲を発射できるのであった。スペイン艦は、イギリス艦の舳先を横切ることが出来ないと判断すると、右舷開きにタックを変え、北東の方向に進もうとした。 午前11時30分、イギリス戦列の先頭にあった「カローデン」はついに射撃可能な位置に達し、砲撃を開始した。後続する艦もスペイン艦が射程内に入り次第砲撃を始めた。「カローデン」は両舷の全砲門で砲撃を行った。トラウブリッジ艦長は「秒針のように正確に、そして港湾司令官の検閲のように粛々と砲撃した」と述べている。「カローデン」はスペイン戦列の最後尾の艦をかわすと、それがカディスに逃げ込まないように、ただちに上手回しを行ってスペイン艦の艦尾に回り込んだ。トラウブリッジは旗艦の信号がその動きを命じる前にそれを予測して、実行した。
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