出光・昭和シェル統合
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石油元売り大手の出光興産株式会社と昭和シェル石油株式会社は、2015年7月に両社の経営統合について協議を開始したが、出光の大株主である創業家が反対し、出光経営陣と創業家は一時没交渉となった。2017年秋、創業家と親しい財界人から村上世彰に対して創業家への助言を依頼。村上も旧通産省官僚時代に約2年に渡り、石油業界に関わっていた事があり、その際に石油元売業者が乱立して石油製品の過剰供給を生んだ結果、業転玉の発生などの弊害を生んでいる事を痛感していた事もあり、「部外者としてではなく株主目線で誠実に関わろう」と考え、2018年初めに出光株を1%弱取得。同年2月頃からは出光経営陣とも接触し、創業家と経営陣の橋渡し役を担った。その後、村上の橋渡しにより、2018年7月10日、出光興産と昭和シェル石油が統合合意を正式発表した。出光興産会長の月岡隆は記者会見で、「著名な投資家である村上世彰氏が、創業家の相談相手になり、公正な立場から、創業家を含む全てのステークホルダーの共同利益の向上のために、統合の必要性について助言したことが当社と創業家の関係改善につながったのは事実。村上氏が無私の立場から尽力したことに感謝している」と異例の謝辞を述べた。
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