仙台藩伝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 07:28 UTC 版)
元亀・天正年間に鐘捲自斎によって創始された流派で、出羽国米沢出身の中村某が道統を継承した。慶長年間、中村家は仙台藩祖伊達政宗に迎えられて米沢から仙台に移住し、剣術指南役の傍ら歴代藩主の護衛などを任されて幕末を迎えた。明治維新後も中村家によって伝承は続いていたが、1945年(昭和20年)5月、中村家九代・鐘捲流第十代の中村圭吾は道統を星島弘道(鐘捲流第十一代)に託して満州へ出陣し、戦死した。 鐘捲流には組太刀三十五本、寝技(寝ているときに襲われた場合の技)五本、小太刀十五本、立技十五本が伝わっていたが、組太刀は一刀流に吸収され、寝技と小太刀は失伝し、立技十五本の抜刀術のみ残った。また、鐘捲流の伝書は預けていた菩提寺の火災によって焼失した。
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