他力本願の思想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/02 16:02 UTC 版)
他力本願、及びそれを妨げる自力の問題は、浄土真宗では常に大きな論争のテーマとなる。 江戸時代の三大法論の一つ、承応の鬩牆では学林の最高権威である能化・西吟の教えの中に禅的、自力的な要素があると宗団内部から批判された。結果的に学林側の勝利に帰す。 同じく江戸時代の三大法論の一つ、三業惑乱では学林側(能化功存やその後継者智洞)が越前に広がる無帰命安心(十劫安心説)の間違いを糺明する過程で三業安心説(三業帰命説)を強調するあまり、道隠、大瀛ら在野の学僧から自力的であると厳しく批判される。これは流血の紛争に発展し、ついに寺社奉行が乗り出す事態になり、智洞らの学林の説を間違いであると裁定を受けるに至る。
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