たにんのかお〔タニンのかほ〕【他人の顔】
他人の顔
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『他人の顔』(たにんのかお)は、安部公房の長編小説。『砂の女』の次の長編で、「失踪三部作」の2作目となる[1][注釈 1]。化学研究所の事故によって顔面に醜い火傷を負い「顔」を失った男が、精巧な「仮面」を作成し、自己回復のため妻を誘惑しようとする物語。新たな「他人の顔」をつけることにより、自我と社会、顔と社会、他人との関係性が考察されている[3]。
注釈
出典
- ^ a b c 安部公房(聞き手:秋山駿)「私の文学を語る」(三田文学 1968年3月号に掲載)
- ^ 安部公房「〈著者との対話〉通信社配信の談話記事」(名古屋タイムズ 1967年10月2日号に掲載)
- ^ a b c d e f 三島由紀夫「現代小説の三方向」(展望 1965年1月号に掲載)
- ^ 「作品ノート17」(『安部公房全集 17 1962.11-1964.01』)(新潮社、1999年)
- ^ 「作品ノート18」(『安部公房全集 18 1964.01-1964.09』)(新潮社、1999年)
- ^ 安部公房「消しゴムで書く――私の文学」(1966年2月)
- ^ a b 平野栄久「仮面の罪――安部公房『他人の顔』における作家主体と作品世界」(新日本文学 1966年8月号に掲載)
- ^ a b 三島由紀夫「すばらしい技倆、しかし……―大江健三郎氏の書下し「個人的な体験」」(週刊読書人 1964年9月14日号に掲載)
- ^ 「昭和41年」(80回史 2007, pp. 156–161)
- ^ 「1966年」(85回史 2012, pp. 230–238)
- ^ 「作品ノート20」(『安部公房全集 20 1966.01-1967.04』)(新潮社、1999年)
- ^ 安部, 公房、Benl, Oscar 『Das Gesicht des Anderen : Roman』(Neuausg)Eichborn Verlag、1992年 。
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