主要観念と理論の枠組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 16:09 UTC 版)
「政治的リベラリズム」の記事における「主要観念と理論の枠組み」の解説
以上のような経緯を踏まえ、本書では『正義論』などで示した正義の諸原理を核とする自らの正義に関する構想の根本は維持しつつ、それを異なる「包括的教説」を抱く個人によって構成されている社会で正当化することができるかという問題が扱われる。 ロールズによると、「秩序だった社会」(well-ordered society)は、様々な宗教的・哲学的諸教説(諸宗教によるものはもちろん、ミル的・カント的な倫理学的立場なども含まれる)を持つ人々が、それぞれの持つ「包括的教説」から独立に、公共的理性に訴えかける方法で「重なり合う合意」のもと、正義に関する構想を支持することによって実現する。なお、この際に支持される正義に関する構想は、自ら『正義論』などで主張してきた構想(=一般的に「公正としての正義」と呼ばれる)のみではなく、他の「理に適った」正義に関する構想も含まれるという指摘がある。
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