ぶきみ‐の‐たに【不気味の谷】
不気味の谷現象
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/05 04:50 UTC 版)
不気味の谷現象(ぶきみのたにげんしょう)とは、美学・芸術・心理学・生態学・ロボット工学その他多くの分野で主張される、美と心と創作に関わる心理現象である。外見的写実に主眼を置いて描写された人間の像(立体像、平面像、電影の像などで、動作も対象とする)を、実際の人間(ヒト)が目にするときに、写実の精度が高まっていく先のかなり高度なある一点において、好感とは逆の違和感・恐怖感・嫌悪感・薄気味悪さ (uncanny) といった負の要素が観察者の感情に強く唐突に現れるというもので、共感度の理論上の放物線が断崖のように急降下する一点を谷に喩えて不気味の谷 (uncanny valley) という。不気味の谷理論とも。元は、ロボットの人間に似せた造形に対する人間の感情的反応に関して提唱された。
- ^ a b c 三浦佳世・河原純一郎(編著)『美しさと魅力の心理』 ミネルヴァ書房 2019年、ISBN 978-4-623-08659-7 pp.158-159.
- ^ GetRobo
- ^ 森政弘「ロボット博士の創造への扉 第27回 不気味の谷:人型ロボットデザインへの注意」『ロボコンマガジン』、28号、(株)オーム社、2003年、49 - 51頁。
- ^ doi:10.1109/MRA.2012.2192811
- ^ The Uncanny Valley: The Original Essay by Masahiro Mori - IEEE Spectrum
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- ^ CogSci-2005 Workshop: Toward Social Mechanisms of Android Science
- ^ a b 「不気味の谷」 by 森 政弘
- ^ David Hanson, Andrew Olney, Ismar A. Pereira & Marge Zielke (2005). Upending the Uncanny Valley. PROCEEDINGS OF THE NATIONAL CONFERENCE ON ARTIFICIAL INTELLIGENCE, 20, p. 1728-1729.
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- ^ a b 西村 2008, pp. 199–235.
- ^ Monkey visual behavior falls into the uncanny valley
- ^ “リアルすぎる不安:『不気味の谷』現象をサルで”. wired.jp. 2013年11月21日閲覧。
- ^ Partrick Hurby (2005年11月22日). “Reality Bytes”. ESPN 2013年11月21日閲覧。
- ^ 研究開発リーダー2014年12月号「特集『ビッグデータの分析から見えてくる研究開発テーマの発掘』」(技術情報協会) ISSN 1349-1393
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