不具合と改善
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 04:28 UTC 版)
2009年12月9日に渡河演習を行っていたところ、浸水によりエンジンが停止し、乗員が緊急脱出するという事故が発生した。2010年7月29日にも、水上操縦訓練場で操縦教育中に浸水し沈没。操縦していた下士官1名が死亡するという事故が発生した。これらの事故により、本車は浮航能力に問題があるのではないかと指摘された。この事故について韓国軍の合同調査団は、設計上の総体的欠陥が原因だったと発表し、2012年初頭まで戦力化が中断された。 また、2012年10月の防衛事業庁国政監査で、装甲車に装備されている近接センサーが、射撃ができないほど頻繁に故障する欠陥があることも判明。さらに、2013年、国防技術品質院が兵器の部品納入業者が提出する公認試験成績書を調べた結果、K21においては268件の偽造が明らかになっている。 2015年の韓国監査院による調査の結果、上記不具合の原因が解明され、浸水事故の原因は①設計上の想定より過剰出力かつ過大重量のパワーパック選定による前方浮力の不足、②浮上用波切板の強度不足による変形・機能不全、③エンジンルームの排水ポンプの機能不全の3点と判明した。8 これを受けて改善事業が実施され ① 前方浮力の不足については、重量物である車体前面ドーザーブレードの撤去及び車両前方に浮力板の増設11 ② 波切板については、補強及び二重構造化、加えてポリウレタン製浮力材を追加する事による強度と浮力確保の両立のための改修を実施9 ③ エンジンルームの浸水については、逆流防止弁の装備及び排水ポンプの数を2つに増設し浸水の抑制及び排水能力の強化10 の改修を実施した
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