ヴャチェスラフ・イヴァーノフ (言語学者)とは? わかりやすく解説

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ヴャチェスラフ・イヴァーノフ (言語学者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/07 17:27 UTC 版)

ヴャチェスラフ・フセヴォロドヴィチ・イヴァーノフロシア語: Вячеслав Всеволодович Ивановラテン文字転写の例:Vyacheslav Vsevolodovich Ivanov1929年8月21日 - 2017年10月7日[4])はソビエト連邦ロシア言語学者ユーリ・ロトマンと共に記号学の学派モスクワ・タルトゥ学派英語版を形成し[5]ウラジーミル・トポロフと共に学派のモスクワ側における代表的人物とされた[6]。父はソ連の作家フセヴォロド・イヴァーノフ英語版[7]。研究分野が広く、インド・ヨーロッパ語族の言語と文化の初期の歴史、ヒッタイトの文化と言語、機械翻訳計算言語学文化人類学などを研究していた[8]。日本語では表記ゆれがあり、イワーノフ[9][10]イヴァノフ[11]と表記する場合もある。


注釈

  1. ^ 出典中には「J.-H. Fabre’s works on insects」(J・H・ファーブルの昆虫についての著作)とのみ書かれているが、ファーブルの代表作『ファーブル昆虫記』を指しているものと思われる。
  2. ^ 後に1960年代から1980年代にかけて出版されたウラジーミル・トポロフとの共著では、ソシュールの記号学と共通する見解が反映されている。
  3. ^ 2010年のインタビューによれば、彼は以前から機械翻訳に興味を持っており、研究所では機械翻訳の研究チームのリーダーに推薦されたという[17]
  4. ^ 1960年にソ連科学アカデミーで構造言語学部門を複数の研究所に設置する審議が始まり、ウラジーミル・トポロフはこの年を構造主義が公的に認められた年と定義している[6]
  5. ^ 出典中に明記はされていないが、文脈からいってヴァチェスラフ・イヴァーノフ、ウラジーミル・トポロフらを指しているものと思われる。要検証。
  6. ^ 雑誌名の日本語訳としては『記号システム論集』[6]がある。
  7. ^ 出典中での表記は“Theses for a Semiotic Study of Culture”だが、1998年の復刻版の表記に合わせた。
  8. ^ イギリス学士院のフェロー(特別会員)にはFellow(フェロー)、Corresponding Fellow(コレスポンディング・フェロー)、Honorary Fellow(名誉フェロー、名誉会員)の3種類があり、Corresponding Fellowは自身の研究分野で国際的に高い地位を築いているイギリス国外の研究者から選出される[26]

脚注

  1. ^ E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 302.
  2. ^ a b c d e f g h i JP Renaud (2017年10月12日). “In memoriam: Vyacheslav Vsevolodovich Ivanov, 88, renowned Indo-Europeanist and literary scholar”. カリフォルニア大学ロサンゼルス校文理学部英語版. https://www.college.ucla.edu/2017/10/12/in-memoriam-vyacheslav-vsevolodovich-ivanov-88-renowned-indo-europeanist-and-literary-scholar/ 2018年4月25日閲覧。 
  3. ^ a b c d e f E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 301.
  4. ^ a b c “Vyacheslav Vsevolodovich Ivanov - IN MEMORIAM”. カリフォルニア大学ロサンゼルス校The Department of Slavic, East European & Eurasian Languages & Cultures. http://slavic.ucla.edu/in-memoriam/ivanov/ 2018年4月27日閲覧。 
  5. ^ a b c d e f g “Obituary for Vyacheslav Ivanov”. 国際記号学会英語版. (2017年10月17日). http://iass-ais.org/obituary-for-vyacheslav-ivanov/ 2018年4月26日閲覧。 
  6. ^ a b c d e f g 乗松亨平 2012, p. 5.
  7. ^ a b E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 293.
  8. ^ a b c d “Vyacheslav Ivanov, a founding member of the Tartu-Moscow School of Semiotics departed”. タルトゥ大学哲学記号学研究所. (2017年10月16日). https://www.flfi.ut.ee/en/news/vyacheslav-ivanov-founding-member-tartu-moscow-school-semiotics-departed 2018年4月26日閲覧。 
  9. ^ a b 宇宙樹・神話・歴史記述:モスクワ-タルトゥ・グループ文化記号論集(岩波書店):1983”. 国立国会図書館サーチ. 2018年4月27日閲覧。
  10. ^ a b 偶数と奇数の記号論:脳と諸記号システムの非対称(青木書店):1988”. 国立国会図書館サーチ. 2018年4月27日閲覧。
  11. ^ a b ロシア・アヴァンギャルドを読む:ソ連芸術記号論(勁草書房):1984”. 国立国会図書館サーチ. 2018年4月27日閲覧。
  12. ^ E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 291.
  13. ^ E. Velmezova & K. Kull 2011, pp. 293, 294.
  14. ^ a b E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 296.
  15. ^ E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 299.
  16. ^ a b c E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 295.
  17. ^ a b c d E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 298.
  18. ^ a b c d e f g h E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 297.
  19. ^ E. Velmezova & K. Kull 2011, pp. 297, 298.
  20. ^ Igor Pilshchikov; Mikhail Trunin (2016). “The Tartu-Moscow School of Semiotics: A transnational perspective”. Sign Systems Studies (タルトゥ大学記号学部) 44 (3): 378. doi:10.12697/SSS.2016.44.3.04. http://www.sss.ut.ee/index.php/sss/article/view/SSS.2016.44.3.04 2018年5月2日閲覧。. 
  21. ^ Sign Systems Studies”. タルトゥ大学哲学記号学研究所. 2018年4月26日閲覧。
  22. ^ E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 300.
  23. ^ Vyacheslav Vsevolodovich Ivanov - Contributor”. ブリタニカ百科事典. 2018年4月27日閲覧。
  24. ^ Short history”. 国際記号学会. 2018年5月2日閲覧。
  25. ^ Honorary Members by Year”. アメリカ言語学会. 2018年5月2日閲覧。
  26. ^ Bye-laws of the British Academy”. イギリス学士院. 2018年5月2日閲覧。
  27. ^ Professor Dr Vjaceslav Ivanov”. イギリス学士院. 2018年5月2日閲覧。
  28. ^ a b E. Velmezova & K. Kull 2011, p. 312.
  29. ^ E. Velmezova & K. Kull 2011, pp. 295, 296.
  30. ^ Tartu Semiotics Library”. タルトゥ大学哲学記号学研究所. 2018年5月1日閲覧。
  31. ^ <語彙研究>インド・ヨーロッパ語族の神話:1997-03”. 国立国会図書館サーチ. 2018年5月2日閲覧。
  32. ^ 象徴図像研究(和光大学):1987”. 国立国会図書館サーチ. 2018年5月2日閲覧。


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