レーザーによる処置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 14:45 UTC 版)
レーザー虹彩切開術 レーザーで虹彩周辺部に小孔をあけて隅角が閉じないようにする治療。急性あるいは慢性閉塞隅角緑内障が発症した場合に薬物療法に優先して/並行して選択される。レーザーでは虹彩切開できない症例に対しては「観血的虹彩切除術」か「白内障手術」を施行する。最大の合併症は角膜内皮細胞の減少で、切開術施行後数年経ってから角膜内皮細胞の減少により水疱性角膜症に伴う角膜混濁が起こることがあり、角膜移植や角膜内皮移植が必要になる。 レーザー線維柱帯形成術 (ALT; 英: Argon Laser Trabeculoplasty, SLT; 英: Selective Laser Trabeculoplasty ) 低エネルギーの短パルスのレーザーを、房水の流出経路である繊維柱帯に照射する。すると体内の自然治癒反応で房水の排出機能が改善し、眼圧を下げる。治療の所要時間は数分。入院が不要など負担は少ないが、施術された中で眼圧が下がるのは約70%であり、効いたとしても眼圧降下作用は小さく、時間が経つにつれてその効果は減弱する。したがって外科手術に代わるものではない。手術を希望しない、高齢、点眼するのを忘れがち、副作用のため点眼が困難な場合などに行われる。SLTは効果が減弱したときに再度施術できる。
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