ルーマニア狂詩曲とは? わかりやすく解説

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ルーマニアきょうしきょく〔‐キヤウシキヨク〕【ルーマニア狂詩曲】

読み方:るーまにあきょうしきょく

原題、(フランス)Rhapsodie Roumaineエネスコ作曲管弦楽曲第1番1901年作曲エネスコ代表作であり、1903年自身指揮により初演第2番1902年作曲


ルーマニア狂詩曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/04 04:36 UTC 版)

ルーマニア狂詩曲Rhapsodie Roumaine)はジョルジェ・エネスクが作曲した管弦楽曲。第1番(イ長調、作品11-1)と第2番(ニ長調、作品11-2)の2曲がある。

ルーマニア狂詩曲第1番

エネスクの作品中、最も有名なもの。1901年作曲。演奏時間は約12分。

初演

1903年2月23日、ブカレストアテネ音楽堂にてエネスク自身の指揮により初演(第2番、第1番の順に演奏された)[1]フランス初演は1906年1月、トゥールーズにてエネスク指揮により行われた。また、1929年にはニューヨークでバレエ化されている。

編成

フルート3(うち1はピッコロ持ち替え)、オーボエコーラングレクラリネット3、ファゴット2
ホルン4、トランペット2、コルネット2、トロンボーン3、チューバ
ティンパニトライアングルスネアドラムシンバル
弦五部

構成

クラリネット、オーボエの掛け合いで鄙びた感じのメロディが奏され、徐々に他の楽器を加え、リズムも舞曲調となる。続いて拍子が八分の六拍子に変わり、ハープと低音弦のリズムに乗って、ヴァイオリン、ヴィオラが高音で細かな節回しのメロディを奏でる。スキップ風の軽妙なメロディ、「重々しく」と指示された東洋的なメロディを交えながら進行し、やがてフルートが軽快なメロディを奏で始める。徐々に他の管楽器も加え、遂に全合奏で力強い舞曲が始まる。ジプシー音楽風の新しいメロディが次々と登場し、クライマックスに達したところで一旦全休止となる。鄙びた東洋風の行進曲となった後、もう一度熱狂が戻り、最強音で終わる。

ルーマニア狂詩曲第2番

第1番に較べると、曲調は地味であり演奏機会も少ない。1902年作曲。演奏時間は約12分。

初演以来、第2番→第1番と演奏されることが多く、事実上、第1番の序奏という性格を持っている[1]

初演

1903年2月23日、第1番と共に初演(第2番、第1番の順に演奏された)[1]1908年2月7日パリカザルスの指揮により第1番とともに演奏された記録が残っている。

編成

フルート3、オーボエ2、コーラングレクラリネット2、ファゴット2
ホルン4、トランペット2、トロンボーン3
ティンパニシンバル
弦五部

構成

弦楽器のゆっくりとした序奏に始まる。続いてティンパニ、コントラバスのリズムに乗って、これもゆっくりとした伸びやかなメロディが、次第に楽器を増しながら奏でられる(エネスクの故郷モルドヴァのバラードだという[1])。序奏のメロディが繰り返された後、コーラングレで哀しげなメロディが奏される。このメロディも楽器を増しながら高揚し、再度、序奏の後に現れたメロディが全合奏で奏され、やがて静まる。続いてヴィオラ・ソロで舞曲風のメロディが奏され、一旦高揚しかけるが、長く続かず静かに曲を閉じる。

参考文献

  • ヴィオレル・コズマ著/ペトレ・ストイヤン監修/竹内祥子編訳「ジョルジェ・エネスク 写真でたどるその生涯と作品」(2005年 ショパン)ISBN 4-88364-195-3

ルーマニア狂詩曲第1番

ルーマニア狂詩曲第2番

  • 「最新名曲解説全集補巻1 交響曲・管弦楽曲・協奏曲」(久納慶一 執筆、音楽之友社
  • ミニチュアスコア(ENOCH & Cie)

脚注

  1. ^ a b c d エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番・第2番新交響楽団


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