メランジュとオリストストローム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/16 05:31 UTC 版)
「メランジュ」の記事における「メランジュとオリストストローム」の解説
硬いブロックが柔らかい基質の岩石に取り囲まれ、巨大な地滑りによって形成されたと考えられるものがオリストストロームである。通常の地質図に示されるほどの分布で、従来スランプ礫岩や海底地すべり礫岩と言われていたものも、これに含まれる。オリストストローム内の、大小様々なレンズ状の小岩体や地塊はオリストリスと呼ばれ、泥質基質中に不規則に入っており、通常の礫岩とは明らかに異なるものである。 同じような産状や起源であることから、まったく同じものであっても、使う人や地域が異なると(堆積性)メランジュと呼んだり、オリストストロームと呼んだりする。しかし、プレート沈み込みによる断層運動による形成なのかどうかなどの点において、堆積性メランジュとオリストストロームを同義のものとするのか、使い分けるべきなのかは意見が分かれている。 用語としては、メランジュという言葉は構造性という成因を含めないで、上記したメランジュの定義を記載語として使うことで固定化されつつある。しかし、オリストストロームについては堆積性の成因の意味を含めた言葉であり、そのことが推定の域を脱していない。このことが、メランジュとオリストストロームに関する議論を起こす要因の一つとなっている。
※この「メランジュとオリストストローム」の解説は、「メランジュ」の解説の一部です。
「メランジュとオリストストローム」を含む「メランジュ」の記事については、「メランジュ」の概要を参照ください。
- メランジュとオリストストロームのページへのリンク