プロウイルス潜伏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 00:39 UTC 版)
プロウイルス (英: provirus) とは、宿主細胞のDNAに組み込まれたウイルスゲノムのことである。 利点は、宿主細胞の自動分裂がウイルスの遺伝子の複製をもたらすこと、および細胞を殺さずに感染した細胞から組み込まれたプロウイルスを除去することはほぼ不可能であるという事実が含まれる。 この方法の欠点は、核に入る必要があることである (そしてそれを可能にするタンパク質のパッケージングが必要である)。しかし、宿主細胞のゲノムに組み込まれたウイルスは、細胞が生きている限りそこに留まることができる。 これを行うウイルスとして最もよく研究されているのがHIVである。HIVは、逆転写酵素を使用してRNAゲノムのDNAコピーを作成する。HIVの潜伏によって、ウイルスは免疫系を大きく回避できる。潜伏する他のウイルスと同様に、潜伏している間は通常、症状を引き起こさない。残念ながら、プロウイルス潜伏期のHIVは、抗レトロウイルス(英語版)薬で標的にすることはほぼ不可能である。
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