プレイが継続した場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 07:10 UTC 版)
打撃妨害にもかかわらず、打者が投球を打つなどしてプレイが継続したときは、球審はそのままプレイを続行させる。 打者が安打、野手の失策、四死球、その他で一塁に達し、かつ塁上にいる全ての走者も一個以上の進塁ができたときは、妨害とは関係なくプレイが続けられる。全ての打者と走者が一個以上進塁し、さらに進塁しようとしてアウトになった打者や走者がいたとしても同様である。打撃妨害による失策も記録されない。 それ以外のケースでは、「プレイが継続しなかった場合」と同様の措置とする。ただし、攻撃側チームの監督は、打撃妨害による安全進塁権を得る代わりに、プレイの結果を活かすことを選択する旨を球審に通告することができる(監督の選択権と呼ばれることがある)。 例1 無死二塁で、打者が打撃妨害にもかかわらず送りバントを成功させ、打者走者は一塁でアウトになり、二塁走者が三塁に進塁した。球審は、プレイが一段落したところで「打撃妨害」を宣告し、二塁走者を二塁に戻し、打者走者に一塁を与え、無死一・二塁から試合を再開させる。ただし、二塁走者がこのときに盗塁を試みていた場合は、この盗塁による進塁が認められるので、二塁走者に三塁を与え、無死一・三塁から試合を再開させる。攻撃側チームの監督がプレイを活かすことを選択した場合は、打者走者がアウトになって二塁走者が三塁に進塁し、一死三塁から試合が再開される。 例2 一死三塁で、打者が打撃妨害にもかかわらず外野へ飛球を打ち上げて捕球され、打者はアウト、三塁走者はタッグアップして本塁に到達した。球審は、プレイが一段落したところで「打撃妨害」を宣告し、三塁走者を三塁に戻し、打者走者に一塁を与え、一死一・三塁から試合を再開させる。攻撃側チームの監督がプレイを活かすことを選択した場合は、打者走者がアウトになって三塁走者の得点が認められる。得点1を得て、二死無走者から試合が再開される。 なお、攻撃側チームの監督がプレイを活かすことを一旦選択したら、取り消すことはできなくなる。例えば、上記の例2で、三塁走者のタッグアップによる離塁が、外野手が打球に触れるときより早かった場合に、守備側がこのことをアピールして三塁走者がアウトになったとしても、通告を取り消して打撃妨害に戻すことはできない。
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