プランクの輻射の理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/13 22:10 UTC 版)
前期量子論はプランクによる黒体放射(輻射)の理論(エネルギー量子仮説)により始まった。黒体からの放射は実験的にある波長に極大を持ち、その波長は黒体の温度の増加にともない短波長側にシフトすることが知られていた。この、一見単純な現象を古典力学(統計力学)の枠内で定式化したレイリーやジーンズの扱い(レイリー・ジーンズの法則)に従えば、黒体からの放射強度は短波長になるに従い強くなり波長0の極限では発散する。この理論と実験の矛盾を解消するために、プランクは黒体内の放射場のエネルギーが振動数に比例した特定の値を単位としてしか変化できないという「量子化」という概念を提唱し、振動数とエネルギーを結びつける定数(プランク定数)h を導入した。この仮定に基づいてプランクが導出した式は黒体放射の実験結果と一致した。
※この「プランクの輻射の理論」の解説は、「前期量子論」の解説の一部です。
「プランクの輻射の理論」を含む「前期量子論」の記事については、「前期量子論」の概要を参照ください。
- プランクの輻射の理論のページへのリンク