プライベートネットワークとIPv6
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/11 00:21 UTC 版)
「プライベートネットワーク」の記事における「プライベートネットワークとIPv6」の解説
プライベートネットワークとそのための特別なアドレスというコンセプトは、IPv6においても似たようなものが検討された。リンクローカルアドレスとユニークローカルアドレスである。リンクローカルアドレスは、fe80::/10 というプレフィックスで、同一セグメント内でのみ有効な自動生成のアドレスである。ユニークローカルアドレスは、fc00::/7 というプレフィックスで、IPv4のプライベートアドレスと同様にCIDRでサブネットを区切ることもできるアドレスである。 リンクローカルアドレスには、「ゾーンID」を付加して使用せねばならず、2016年現在も対応していないユーティリティなどもあり(また、HTTPにおいて「Host:」として送信するような場合など、意味上も困難がある)、とても「IPv4のプラベートアドレスと同様」に使えるものとは、普通の感覚では言い難い。 ユニークローカルアドレスは、ユニキャスト的性質を持つよう定義されている。40ビットのグローバルIDと16ビットのサブネットIDをルーティングプレフィックスに含み、グローバルIDはネットワークごとに乱数により独自に決定することができ、2つのプライベートネットワークを相互接続しても衝突が発生しにくいようにしている。グローバルIDは国際機関で管理されているようなインターネット上で一意の値ではないため、インターネット上で使用されるグローバルアドレスとしては使用できない。 かつての規格では fec0::/10 という範囲の「サイトローカル」アドレスも提案していたが、スケーラビリティへの懸念と「サイト」の定義の曖昧さが問題となり、2004年9月、RFC 3879 で使わない方が望ましいとされた。
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