バーストの観測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/23 14:34 UTC 版)
短時間に莫大なエネルギーが放出されるため、エネルギーの大部分は黒体放射の理論に従って高エネルギーの光子、この場合はX線となって放出される。このエネルギーの放出は、宇宙望遠鏡で恒星の光度の増大として観測され、X線バーストと呼ばれる。X線は大気を透過できないため、地上の望遠鏡ではこれらのバーストは観測されない。 バーストは恒星の安定性や軌道を変えるほどのエネルギーはないため、ほとんどのX線バーストは、何度も反復するように観測される。ほとんどのX線バーストは不規則周期であり、恒星の質量、恒星間の距離、降着の速さ、組成等に依存して数時間から数ヶ月にも及ぶ。観測により、X線バーストはI型とII型の2種類に分類される。I型のX線バーストは、光度が鋭く立ち上がり、ゆっくりと減衰していく。II型のX線バーストは数分間隔のパルス状に鋭い光度の変化を見せる。しかしこれまで観測されたII型のX線バーストは2例しかなく、ほとんど全てのX線バーストはI型である。
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