バロック演劇の作家たち
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「スペイン黄金世紀演劇」の記事における「バロック演劇の作家たち」の解説
ロペ・デ・ベガ(1562年11月25日 –1635年8月27日)はスペイン黄金世紀バロック文学における最重要人物のひとりである。スペイン文学界におけるベガの名声はミゲル・デ・セルバンテスに継ぐものである。多めの推定では1800本ほどの芝居を書いたと言われ、誇張があるにしても多作ぶりでは類を見ず、文学史上最も精力的な作家のひとりである。代表作は『フエンテ・オベフーナ』(1613年)などである。 ティルソ・デ・モリーナ(1579年3月24日 – 1648年3月12日)はバロック期の劇作家、詩人、ローマカトリック教会の修道士である。生涯に300編以上の芝居を書いたと言われているが、そのうち85作しか残っていない。最も有名なのは『セビーリャの色事師と石の招客』であり、この作品で初めてドン・ファンが舞台に登場した。 ペドロ・カルデロン・デ・ラ・バルカ(1600年1月17日 – 1681年5月25日)は、ロペ・デ・ベガが演劇を代表していた時代に生まれ、さらにそれを発展させた。カルデロンの作品はスペインバロック演劇の頂点と見なされている。スペイン随一の劇作家および世界文学における最高の劇作家のひとりという評価を受けている。『人生は夢』(1629年–1635年)が代表作である。他に80作ほど聖体劇も書いている。 フランシスコ・デ・ロハス・ソリーリャ(1607年10月4日 – 1648年1月23日)の作品の多くはスペイン以外でも翻案された。代表作はDel rey abajo ningunoとNo hay padre siendo reyであり、ともに1640年代に刊行された。 ソル・フアナ=イネス・デ・ラ・クルス (1651年11月12日 – 1695年4月17日)は重要なメキシコの女性劇作家、詩人、修道女である。独学で教養を身につけ、執筆した。スペイン支配下にある植民地時代のメキシコに住んでおり、メキシコ及びスペイン黄金時代両方の劇作家と見なされている。『神聖なるナルシソ』などが代表作である。メキシコ銀行が発行する200ペソ紙幣に肖像が印刷されている。
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