ハードウェア記述言語での設計検証
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 23:00 UTC 版)
「ハードウェア記述言語」の記事における「ハードウェア記述言語での設計検証」の解説
歴史的に、設計検証は労力を要する工程であり、テストケースを書いてはシミュレーション実行するということをDUTに対して繰り返す。チップが大規模かつ複雑になるにつれて、設計検証も開発期間の大部分を占めるようになってきた。設計の生産性を向上させるべく、特性仕様言語が開発された。 形式的検証において、「プロパティ」とは、オブジェクトの期待される振る舞いや推定される振る舞いに関する事実を記した文である。理想的には、ハードウェア記述言語プログラムが与えられたとき、プロパティは形式的数学的手法で真偽を証明可能である。実際には、多くのプロパティは無限の解空間を占めるため、真偽を証明できない。しかし、前提や制約が与えられると解空間が狭められ、プロパティチェッカ・ツールで真偽を証明できるプロパティが増える。 表明は回路の動作をモデルとしたものではなく、むしろ設計者の意図を捉え、ハードウェア記述言語コード内に込めるものと言える。シミュレーション環境では、シミュレータは全ての指定された表明を評価し、表明に違反した箇所と違反の程度を報告する。合成環境では、表明違反があれば、合成が中断されることもある。表明に基づく検証はまだ始まったばかりの手法だが、ハードウェア記述言語による設計の必須な部分となると予測されている。
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