ハッシルメル・ガス田
【英】: hassi r' mel gas field
アルジェリアのアルジェの南約 600km のサハラ砂漠で 1956 年に発見されたガス田。 確認埋蔵量は約 85Tcf(約 2.4 兆m3)といわれており、世界有数の巨大ガス田である。鉱床は幅 40km 、長さ 80km に及ぶ背斜構造であり、貯留層は深度 2,000 ~ 2,500m の三畳紀の砂岩である。ガスの生産は 1961 年に開始され、パイプラインで約 500km 離れた地中海沿岸のアルズーの天然ガス液化基地に運ばれ LNG として輸出されている。1972 年には約 600km 離れたスキクダの天然ガス液化基地へもガス供給を開始した。1984 年末でアルズーは 2,400 MMscfd の処理能力を持つ世界最大の液化基地であり、スキクダも 980 MMscfd の処理能力を有している。1982 年末までの両基地からの LNG 輸出量累計は約 50 百万トンに達している。産出ガスは性状がウェット(重質分の多いガス)であるため、ガス田には多系列より成る大規模なコンデンセート回収プラントが設置されており、1984 年末では約 10,000 MMscfd のガスを処理し、年間約 2.6 百万トンの LPG と約 19 百万トンの天然ガソリンを生産する能力を持っている。産出ガスはヘリウム含有率が高く、埋蔵天然ガス中には約 100 Bcf のヘリウムが含有されており、世界有数のヘリウム含有鉱床でもある。1985 年現在ヘリウムは回収されていないが、SONATRACH は、回収を検討中である。また産出ガス中に 50 ~ 80μg / Nm3 の水銀を含有し、このためスキクダの天然ガス液化設備でアルミニウム合金製機器の水銀による腐食トラブルを起こし、その後は液化基地に水銀除去装置が設けられた。 |
ハッシルメル・ガス田
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/21 15:18 UTC 版)
ハッシルメル・ガス田 | |
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ハッシルメル・ガス田の位置 | |
国 | アルジェリア |
地域 | ラグアット県 |
場所 | ハッシルメル |
陸上/海上 | 地上 |
座標 | 北緯32度56分50秒 東経3度10分14秒 / 北緯32.94722度 東経3.17056度座標: 北緯32度56分50秒 東経3度10分14秒 / 北緯32.94722度 東経3.17056度 |
運営者 | ソナトラック |
開発史 | |
発見 | 1956 |
生産開始 | 1961 |
生産 | |
推定ガス埋蔵量 (百万 立方メートル) | 3,000 |
採掘可能ガス量 (百万 立方メートル) | 2,415 |
ハッシルメル・ガス田(Hassi R' Mel Gas Field、アラビア語: حاسيالرمل)は、アルジェリアにある南北70キロメートル、東西50キロメートルに及ぶ世界で18番目に大きなガス田でヘリウムの産地でもある。 アルジェの南550キロの内陸部にあり周囲はサハラ砂漠になっている[1]。 回収可能埋蔵量は2.415兆立方メートルの天然ガスで年産能力は約1,000億立方メートルに及ぶ三畳紀に形成されたガス田である[2]。
産出した天然ガスはパイプラインを通じてアルゼウ、アルジェ、スキクダの沿岸都市に輸送されそこから海底パイプラインを通じて欧州諸国へ輸出されている。
脚注
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