ダニエル・デネット
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ダニエル・クレメント・デネット3世(Daniel Clement Dennett III, 1942年3月28日 - 2024年4月19日)[1][2]は、アメリカ合衆国の哲学者、著述家、認知科学者である。心の哲学、科学哲学、生物学の哲学などが専門であり、その中でも特に進化生物学・認知科学と交差する領域を研究していた[3]。
- ^ Autobiography
- ^ About the Author
- ^ Beardsley, T. (1996) Profile: Daniel C. Dennett – Dennett's Dangerous Idea, Scientific American 274(2), 34–35.
- ^ Secular Coalition for America Advisory Board Biography
- ^ http://www.newstatesman.com/blogs/the-staggers/2011/12/richard-dawkins-issue-hitchens
- ^ Shook, John R (June 20, 2005), Dictionary of Modern American Philosophers, ISBN 9781843710370
- ^ http://www.enotes.com/daniel-c-dennett-reference/daniel-c-dennett
- ^ a b Feuer, Alan (2007-10-23), “A Dead Spy, a Daughter's Questions and the C.I.A”, New York Times 2008年9月16日閲覧。
- ^ Brown, Andrew (2004年4月17日). “The semantic engineer”. The Guardian. 2010年2月1日閲覧。
- ^ Dennett in conversation with Michio Kaku on Explorations Archived 2014年7月12日, at the Wayback Machine. radio program (broadcast on KPFA-FM, Berkeley, California, June 12, 2012)
- ^ Dennett, Daniel C. (September 13, 2005) [2004], “What I Want to Be When I Grow Up”, in John Brockman, Curious Minds: How a Child Becomes a Scientist, New York: Vintage Books, ISBN 1-4000-7686-2
- ^ American Scientist
- ^ Secular Humanism Laureate
- ^ Humanist of the Year
- ^ “Honorary FFRF Board Announced”. 2010年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年8月20日閲覧。
- ^ “Erasmus Prize 2012 Awarded to Daniel C. Dennett”. 2012年1月25日閲覧。
- ^ “Daniel Dennett (1942-2024)”. Dailynous (2024年4月19日). 2024年4月20日閲覧。
- ^ Brainstorms: Philosophical Essays on Mind and Psychology, MIT Press (1978), pp. 286–299
- ^ Brainstorms, p. 295
- ^ Brainstorms, pp. 295–97
- ^ Robert Kane, A Contemporary Introduction to Free Will, Oxford (2005) pp. 64–5
- ^ Guttenplan, Samuel (1994), A Companion to the Philosophy of Mind, Oxford: Blackwell, pp. 642, ISBN 0-631-19996-9
- ^ Daniel Dennett, The Message is: There is no Medium
- 1 ダニエル・デネットとは
- 2 ダニエル・デネットの概要
- 3 私生活
- 4 関連項目
ダニエル・デネット
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「メアリーの部屋」の記事における「ダニエル・デネット」の解説
ダニエル・デネットは、メアリーが白黒の部屋から出て赤い色を見たとしても、実際には何も新しいことは学ばないだろうと主張する。デネットによれば、彼女が本当に色について全てのことを知っていたとすれば、人間の神経がなぜ・どのように働いて、色を見るということのクオリアを我々に感じさせるのか、ということについても、深く理解していたはずである。そうであれば、部屋を出る前から、赤を見るという体験がどのようなものかを正確に知っているであろう、とされる。確かに、それほどの深い知識を得ることは不可能にもかかわらずこの思考実験の前提が「メアリーは色について知りうる全てのことを知っていた」というものであれば、そのような知識を推定したり描写したりさえできるとは思わないだろう、あるいはそのような知識はありえないと考えるだろう、とデネットは言う。 フランク・ジャクソンはまず、この思考実験によって反‐物理主義的な主張を支持した。しかし彼はまた生理学的な説明で全て事足りる、すなわち全ての行動はなんらかの物理的作用によって引き起こされる、とする立場をも採っていた。そしてこの思考実験によって、非物理的な部分であるクオリアの存在が証明された。それゆえジャクソンは、以上の二つの立場がともに正しいのであれば、随伴現象説(心的な状態は物理的な状態によって引き起こされるが、前者は後者に因果的な影響を与えないという説)が正しい、と結論付けた。それゆえ、この思考実験を提示した時点では、ジャクソンは随伴現象主義者であった。しかしながら、後に彼は自身の立場を否定する。ジャクソンによれば、メアリーは最初に赤い色を見るとき、「わぁ」と言うであろうからであり、「わぁ」と言わせるのはやはりクオリアでなければならない、とされる。このことは随伴現象説と矛盾する。メアリーの部屋という思考実験が矛盾を生じさせるように思えるため、どこかが誤っているのである。これはしばしば「返答がなければならない、返答せよ」"there must be a reply, reply" とも言い表される。この問題は後にデイビッド・チャーマーズによって現象判断のパラドックスという名前で定式化され、二元論の立場から解答が与えられなければならない最も重要なパラドックスと位置づけられた。
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