タイプ57「タンク」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 06:14 UTC 版)
「ブガッティ・タイプ57」の記事における「タイプ57「タンク」」の解説
タイプ57SCのシャシーに流線型の車体を被せ、エンジンを4,743cc289馬力まで高度にチューンしたレーシングカーで、1936年・ 1937年シーズン用のモデルがタイプ57G、1939年シーズン用はタイプ57Sと呼称された。1936年のフランスGP、1937年のル・マン24時間レース、1939年のル・マン24時間レースに優勝した。しかしこのタイプ57Sを試運転中のジャンは1939年8月、酒酔い運転の自転車を避けようとして30歳で事故死した。翌月第二次世界大戦が勃発、ブガッティのような超高級車の生産は間もなく不可能になった。 ジャンはタイプ57の後継車種として前輪独立サスペンションを持つ「タイプ64」を試作していたが、彼の突然の死と戦争によってこの計画は頓挫した。戦後、生産を再開したタイプ101に用いられていたのは、1930年代すでに時代遅れであったタイプ57そのままのシャシーであり、天才デザイナーを失ったため外注を余儀なくされた過渡的なデザインの車体であった。タイプ101は間もなく消滅し、1980年代に復活するまで最後のブガッティ車となる運命にあった。
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