ズーチェック運動とは? わかりやすく解説

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ズーチェック運動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/04 02:05 UTC 版)

ズーチェック運動(ズーチェックうんどう、: Zoo Check Campaign)とは、動物園を監視する“動物園調査”(Zoo Check , Zoo Investigation)を通して、「貧弱[2]」「わびしい[2][注釈 1]などと形容される展示を行う動物園に対して抗議活動などをし、それによって、人間に“搾取”される動物の削減を行うことを目的としている市民活動のことである[注釈 2]


注釈

  1. ^ ケージや獣舎が「狭すぎる」、「頭数が多すぎる」、「動物が落ち着けない」などの、いわゆる“時代遅れ”の展示。「わびしい」及び「貧弱」(どちらも DeGrazia, 2002)、「ミゼラブル(みじめな)」(中川志郎, 1996)、「劣悪」(野上ふさ子, 1996)などとも表現される。英語「poor」。飼育への形容に「beastly」(残忍な)、「cruel」(残酷な)を使う場合もある。※ペタでの使用例( Many zoos still use cruel and outdated circus-style training. )
  2. ^ この運動で日本において著名な人物は、元アイヌ活動家(著作家)で、「日本みどりの連合」や「みどりといのちのネットワーク」の元参院議員選候補者の「野上ふさ子(筆名ポン・フチ)」である。野上は北海道で開拓反対運動を行ったのち、動物実験反対活動を始め、次いで地球生物会議ALIVEを立ち上げズーチェック運動を始めた。詳細は野上ふさ子も参照。
  3. ^ 思想的にはピーター・シンガーの『動物の解放』があるが、1970年代の東西の冷戦下に書かれ、梅﨑1999によれば、動物権とは保護したい動物を保護したことによって満足感に浸る[要説明]とする。
  4. ^ ズーチェックの結果、わびしい展示とされたスタンレーパークは、バンクーバーの住民投票が行われ、過半数で閉鎖が決まった。詳しくはスタンレーパークを参照。
  5. ^ 一般的に自然減とは寿命まで飼育すること(終生飼育)を意味するが、個人や零細企業が営利事業を伴わずに多数の動物を飼育するのは難しい上、資金不足で閉鎖したケースではなおさら困難となる。しばしば、日本の動物権利団体はよく「自然減」を用いる(薦める)が、問題の先延ばしに陥る場合がある。また稀に、飼育していた動物が逸走したり、野生化するケースもでる[要出典]
  6. ^ 市民が動物園でボランティアしたり、エンリッチメント推奨活動を行う。一般的な動物園ボランティアには「動物ガイド(動物の説明係)」や「サービスガイド(園内の手伝い)」などがある。
  7. ^ 「ズーチェック団体」について:この種の市民団体を、動物権利団体、動物愛護団体動物保護団体、動物福祉団体など様々に呼称し、時には自然保護団体環境保護団体消費者団体 (PDF) (平成23年度消費者団体名簿,消費者庁地方協力課, 142頁)とも称されるだが、他者への中傷が伴う調査活動を行うのはその団体の性格(団体の設置目的や思想)による上に、“おちこぼれ”と見なした動物園を閉鎖させ、そこの動物を殺さねばならない局面が出るため、「動物を殺したくない」と考える一般的な福祉団体はズーチェック運動を行い難い。[要出典][誰?]
  8. ^ 「独自の調査法」について:英国発祥の、主に飼育の環境を考察する調査[1](実際の動物の“異常行動”の有無は考慮しにくい)。
  9. ^ 「改善点」について:動物福祉の先進国の基準・規則・飼育法・展示法などと比べ、劣っている部分を「改善点」「問題点」とする。先進国に倣って調査を行うため、多くの動物園は劣る結果となる[要出典]。例えば、ホッキョクグマについて、カナダの「マニトバ基準」を起用すると、2000年代の上野動物園は劣った施設[要出典]とされ、2011年までに改修が行われた。また、ズーチェック団体は話題性のある動物園には改善を求めるが目立たない動物園には求めない場合がある。例えば、2005年にカドリー・ドミニオンのチンパンジー舎は改善を求められたが、そのチンパンジー舎は比較的大きなものであった上、他の幾つかの動物園に狭いチンパンジー舎(箱型ケージだけで構成)が存在しており、先にそれらの動物園に強く改善を求めなければならない矛盾を生じさせた。そもそも阿蘇のチンパンジー舎は前年の2004年には新築予定を公表しており、その上に飼育舎の改善を求めることは意味が乏しいものだった。一方、神戸市王子動物園元飼育員・亀井一成(2002)によると、エンリッチメントで作られた近代飼育舎は、オランウータンやマンドリルにとって独房的であり、チンパンジーを含めたサル類には昔風の狭い格子の長屋で隣に異種のサルが見える環境がよいと別の視点を示している。
  10. ^ 動物園への調査(並びに抗議)は日本では20世紀初頭(1905年)に行われた。それは上野動物園のゾウ飼育についての苦情であったが、同じように、21世紀に日本や欧米で動物園調査を行うズーチェック団体もゾウ飼育の改善点を考えている。また、様々な価値観をもつ市民が動物園に様々な注文を見つけるが、それは人間と動物の関係(在り方)を問うているのとみなすことができ、広義の動物園調査である[要出典][誰?]。更には、動物園のバリアフリー化のための調査なども広義の動物園調査であり、例えば、車いす利用者や盲導犬利用者などの人たちと動物との関係について動物園調査が行われている。
  11. ^ 例えば、「ゴリラが遊びで物を柵の外に投げる」という件がある場合、その件(改善点)を見つけるのが「広義のズーチェック(動物園調査)」であり、その苦情や要望の申し立てが「ズーチェック運動」(消費者運動・市民運動)であり、対策として柵をゴリラ放飼場から離したのならそれは「施設の改善」(消費者運動の成果)であり、この措置によって遊びができなくなったゴリラにストレスが溜まったのなら「動物福祉の低下」であり、その対処に運動場を広げてアスレチックを造るのは「展示の向上」であり、ゴリラがアスレチックで遊ぶのは「行動展示」であり、ゴリラにストレス解消の効果がでたのなら「環境エンリッチメントの効果」であり、それは「動物福祉の向上」である。(「旭山動物園革命」など)
  12. ^ 動物園の内部調査の例(札幌市)。
  13. ^ 小田原動物園では特にゾウの展示スペースが狭いことが判り、東京の動物権利団体の抗議活動などにより閉園する方針となり、2012年現在はニホンザルのみ飼育している。もともと小田原動物園は文化財である小田原城の中に設置されており、これ以上の拡充ができない事情があった。※小田原動物園のゾウについては「ウメ子」も参照。
  14. ^ 猫は柱で爪を研ぐものであるし、鼠は硬い物を齧って歯を磨り減らす習性がある。動物園の猛獣が寝てばかりいる場合も通常は異常ではなく習性である。「動物の赤ちゃんを育てる」76頁では、夕食の準備の気配を感じたゴリラが三時頃から“そわそわ行動”をする。シロクマは野生下でも動物園でも毛の生え代わりがうまくいかない個体は出現し、野生下でもシロクマの毛は緑色になる。また、動物園の熊が狩りが下手であっても病的ではない。ホッキョクグマは野生下であっても学習(自習ではなく母親からの教え:仔熊は親の真似をして学習する)してないと「高度な狩り」はできない。逆に病気のため、うずくまっておとなしい場合もある。
  15. ^ 日本のテレビ番組に主演していたゴメス・チェンバリンというチンパンジーが、動物保護団体の抗議活動で、突然テレビに出演できなくなった際に毛をむしる行動をしたと、市原ぞうの国園長が明らかにした。逆に、東京の動物権利団体の代表が[2]が、同動物園・元園長の中川志郎に“たまたまの病気”や毛替わりがうまくいかないことは動物園でも野生化でもあり得ることを指摘され、適正で公正な調査(資料提出)を求められた(朝日ニュースター ザ・ディベート 1996年8月31日放映)。
  16. ^ 「動物の赤ちゃんを育てる」153-156, 161頁に、指しゃぶりの代わりに、丸太をしゃぶるゾウ「ズセ」(1990年産雌:神戸市立王子動物園)が紹介される。この個体は1998年まで丸太が手放せなかった。
  17. ^ 「キリンが笑う動物園」78-79頁によると、伊豆シャボテン公園では人工飼育のチンパンジーに飼育員が指示を与えて群れに復帰させる方法がとられている。また現代の技術では人工繁殖も可能である。
  18. ^ ここでいう「従来」とは、動物権が主張される以前のことである。動物福祉とは「人類の益ある動物利用は受容し、その動物の被害を最小限に抑えるという考え方」で、“従来の動物福祉”とは、この動物福祉(アニマルウェルフェア)に基いた価値観を持つ立場又は団体のこと。これは動物権利論からは「動物の“搾取”(利用)を許容している」と批判された。動物権とは、「動物にも道徳的な地位があり、生きる自由があるという考え方」であるが、階級闘争的な価値観や暴力的な行いが嫌がられ、21世紀になると、動物権利団体も「動物福祉団体」を称するようになり混同されるようになった。同じ様に、「動物保護団体」、「自然保護団体」なども称する場合がでてきた(「いま動物園がおもしろい」39頁、「一冊でわかる 動物の権利」などより)。
  19. ^ 動物園の存在は animal welfare では受容されるが、 animal rights では認められない場合が多い。これらの「言葉の定義が曖昧になっており、違いをはっきりしておく必要がある」と市民ZOOネットワークは主張する(「いま動物園がおもしろい」39頁より)。
  20. ^ 例えば、インドのマハトマ・ガンディーは「国の偉大さやモラルの程度はその国の動物の扱い方で判断できる」とした(「キリンが笑う動物園」103頁より)。
  21. ^ 農林水産ジャーナリストの梅崎義人によれば、アニマル・ライトとは「保護したい動物を保護したことによって、満足感に浸る人びとの精神的支柱」(12頁)、「動物権の主張は、野生動物を利用せざるをえない人たちの人権を否定することによって、成り立っている」(266頁)と批評される(「動物保護運動の虚像」より)。
  22. ^ 「殺処分」を「安楽死」と言い換えを行う場合があるが、「安楽死」について、ここでいう適切な方法とは、「ガス室」「薬殺」「電気ショック」「頭を打ち抜く銃殺」などのことである。動物の殺処分は、「未来の可能性のある命」への最大の“搾取”行為で本来の動物権では否定されるが、やむをえない経済的理由や、“余剰”の“搾取される動物”を減らすための動物権利論者の方便である。そもそも“余剰の命”という価値観は「優生思想」に似ており、終生飼育であっても去勢を行って頭数調整をすれば動物は動物らしく扱われていない。(「一冊でわかる 動物の権利」,87-92頁など参照)
  23. ^ 展示動物にも、なるべくより善く、より豊かに一生を過ごしてもらうこと。この価値観においては、なるべく殺さない、なるべく苦痛を取り除く、なるべく不自由をさせないなどの慈善・慈悲行為が主となる。また人類も弱肉強食の生態系の一員であるので、人類による動物の利用を現実的に妥協する。この価値観は、例えば西洋の宗教において、ノアの方舟に多種の動物が積載されたのは大洪水の後に人類が困らないためであるという価値観がそれである。更に、東洋には人間が動物に生まれ変わる輪廻転生不殺生アヒンサー)、熊や狼などに畏敬の念を払う文化(アメリカ・インディアンにもある)など、動物を尊重する独自の価値観がある。(「一冊でわかる 動物の権利」など)
  24. ^ 動物権と、従来の意味の動物福祉とでは価値観が違うため、招かれる結果が違う場合がでるためである。※動物権利宣言は「動物の権利」も参照。
  25. ^ アウストラロピテクスは動物の肉を食べていた。チンパンジーも肉を食す
  26. ^ [3] 動物権と捕鯨問題 (日本鯨類研究所 1996年 3月発行「鯨研通信」第 389号より) ※主旨「動物権は階級闘争に似る」または「資本家が労働者を“搾取”している」というマルクス主義と似ていると、日本捕鯨研究所は考えている。
  27. ^ 「動物保護運動の虚像」256-258頁には、毛皮消費者と動物実験への暴力の例示があり、殺人も示されている。同12頁では、殺人と共にファーストフード店が暴力を受けた。「一冊でわかる 動物の権利」1-2頁には、鶏の畜産場に不法侵入して場内をビデオ撮影する活動家の写真や、これが後に営業妨害キャンペーンに発展した例がある。動物が可哀想と感じても、犯罪や暴力は非難され刑罰を受けるべきであり、またいわゆる英雄気取りの告発や断罪を行っても、その結果は、鶏の飼育面積がほんの少し大きくなるか、あるいは、競争原理で規制が緩く安く生産できる他国に市場を奪われる。
  28. ^ いわゆる「動物園への敵対視」とは、生息地で暮らす野生動物を遠くに運び、残酷な行為を強いるのが「搾取」であり「権利」を侵害している(倫理上問題がある)という意味であるが、哲学倫理学の DeGrazia (2002)などにより、野生下と動物園の現実主義的な比較をしていないと批判されている。
  29. ^ 動物園批判論には「(路上の)見世物小屋は廃止」「個人経営は廃止」「私立動物園は廃止(公立動物園のみ残す)」「大きな動物園だけ残す」「動物園は全廃」など幅広く意見が分かれている。この理由は、例えばニューヨークのブロンクス動物園(野生生物保全センター)だけでも3000頭もの動物が飼養され、ロンドン動物園には1万頭以上の動物がおり、また、先進国を中心に世界各地に1000以上の動物園が存在し(「世界動物園保全戦略」より)、またこれの数倍以上の展示飼育施設(”road side zoo”、観光牧場、移動動物園など)があり、それらの大量の飼育動物の動物福祉や動物権をどの様に考えるかにより、立場が異なるからである。過激な動物権理論や過激な動物解放運動は動物園の全廃を求め、哲学・倫理学の上ではせめて見世物小屋は廃止と考えられるが、思想上、動物園を全廃にする論理が無い。動物権利論の DeGrazia (2002) でさえ"最良の動物園"を選んでいる。
  30. ^ 誤解とは「間違い」という意味でもある。“動物園の最も厳しい批判者に共通した間違い”は、「野生について(ロマンを廃して)現実主義的に考察しないため」に、(1)あらゆる捕獲は危害を与え動物を軽視するものであると主張する。(2)野生での生活の不利益を見過ごす。ことである(「一冊でわかる 動物の権利」,136-137頁より)。
  31. ^ ソ連邦の崩壊により、資本主義陣営の市民の社会主義論にも変更があった。
  32. ^ 「キリンが笑う動物園」35頁によると、獣(ホラグマ)の飼育の“檻”は3万年前の石器時代の洞窟の遺跡に発見される。檻が使われたのは簡単で安全だからである。同78頁では檻の事を“独房”と表現している。
  33. ^ a b 野生下では、怪我と病気(野生下で怪我をすれば致死率が高く、疫病の蔓延もある)、厳しい天候(異常気象、酷暑、冷夏、暖冬、長雨、干ばつなど)、飢餓(水と食糧不足が慢性的に起こる地域まである)、長距離の移動、不慮の事故(樹木からの滑落死。例えば崖に棲むヤギ類の転落死はよくある。)、肉食動物・危険生物、冬眠・夏眠、縄張り争い・序列・共食い、仔の低い生存率、狩猟・駆除、環境汚染・生息地減少などがあり、人為が得られる動物園に比べ遙かに過酷である。動物園のほうが野生下の生死をかけた“苦しみ”から解放され平均寿命が延びる場合もあれば、種ごとの適切な飼育法を見つければ動物園が繁殖基地にもなる。そもそも、はじめから明白な動物虐待の目的で展示動物を飼養する動物園は現代の先進国に存在しない。多くは、“やむを得ず現在の展示に至っている”と解釈すべきである。例外もあるが、悪意の動物虐待を目的とする展示を大衆に周知公開するはずもなく、仮に存在したとしても早々に問題施設と扱われるからである。
  34. ^ 新おとな総研 動物たちのヒミツ箱 「ホッキョクグマとアザラシの海」OPEN!!(2011年12月7日 読売新聞)※上野動物園が「マニトバ基準」の日本初の適用例とされる。
  35. ^ その後、オーストラリアの技術者を招き、再調整した結果、ロシアからホッキョクグマの受け入れに成功した。
  36. ^ “動物園の最も厳しい批判者に共通した間違い”は、「野生について(ロマンを廃して)現実主義的に考察しないため」に、(1)あらゆる捕獲は危害を与え動物を軽視するものであると主張する。(2)野生での生活の不利益を見過ごす。ことである(「一冊でわかる 動物の権利」, 136-137頁より)。また、有名な“動物園への曲解”は『新明解国語辞典 第四版』であり、その「動物園」の定義は「生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕えて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀無くし、飼い殺しにする、人間中心の施設」と、野生下での過酷な暮らしが視野に無い非現実主義的な解釈であるが、動物園側も「自然を支配するのではなく、人が自然を畏れ敬う自然観に基づく動物園を発展させることが、課題」と自然崇拝を語る。(「今、なぜ動物園なのか」, 成島悦雄(多摩動物公園)著, 養賢堂2006, 『畜産の研究』60(1), 特集動物園, 1-5頁)。「戦う動物園」63頁より。
  37. ^ 例えば、東京の動物権利団体は「ズーチェック(動物園調査)」という括りの中で、日本の動物園へのアジアゾウの輸入反対を唱えたが、これは「動物園又は動物行政への抗議活動」であり、厳密には「ズーチェック運動」の範疇であり、カナダのズーチェック団体が動物園のゾウの飼育が問題視した際には、その行動を「campaign」(運動)と表しており、区別している。
  38. ^ 例えば、リタイヤした元飼育員が元職場の動物園で、動物園協会の会員が自宅近くの動物園で、それぞれ善意で動物園の改善点を見つける場合や、動物園を支援するボランティアやファンクラブ会員が善意で改善点を見つける場合、などである。「亀井一成の動物ばなし」(大阪朝日放送)の亀井一成(天王寺動物園元飼育員)は著書 (2002) の中で、「生態展示への改造は、デザインは世界的にすぐれていても、飼育員に使い勝手が悪い動物舎では人身事故が起こりかねず、飼育舎の建設に際し、職人飼育員の意見を取り入れる必要がある」とし、旭山動物園の元園長と到津の森公園の園長らは「各地の動物園は役割分担すべき」と意見を述べている。また、日本にも「国立動物園」を設営すべきという“日本の動物園のあり方”を考える団体もある。
  39. ^ カナダ・バンクーバーのスタンレーパーク動物園 (Stanley Park Zoo) に対し、動物権利団体のズーチェック運動が行われ、住民投票で閉鎖が決まった
  40. ^ 環境エンリッチメントの定義は様々に行われるが、ここではアメリカ動物園水族館協会 (AZA) を例示した。他に、日本動物園水族館協会の『異常行動等を解決するために飼育環境の質の向上を図ることであり、動物が心身ともに健康的で十分にその能力を発揮した生活をおくることや動物の福祉について強く意識したもの』(「新飼育ハンドブック動物園編」より)、環境省(日本)の『動物福祉の立場から飼育動物の精神面に配慮し、飼養環境(施設、食物、遊具、社会など)を豊かにするように工夫を加えること (PDF) 』、或いは『動物園等における物理的環境(ケージや運動場、玩具といった施設等そのものの側面)及び社会的環境(同種の他個体や飼育者(ひと)との関わり)を、動物本来の生活に近づけることにより、飼育動物の生活の質の向上を図ろうとするもの (PDF) 』(同省)や、『動物福祉の立場から、飼育動物の“幸福な暮らし”を実現するための具体的な方策』(「NPO法人市民ZOOネットワーク」による説明)、『動物福祉という理念のもとに、心理学的幸福(という客観的に測定可能な目標)を実現するためにおこなう、飼育環境を豊かにする試み』(「どうぶつと動物園」より 動物福祉と環境エンリッチメント, 松沢哲郎, 京都大学霊長類研究所)などがある。
  41. ^ 端的に言えば、1992年から始まった動物園の入園者減少 (PDF) への対処である。バブルの崩壊とレジャーの多様化、価値観の多様化から消費者の質が変化、或いは消費しなくなった(来なくなった)ことへの対策であり、“動物が幸せそうにしていること”が顧客満足度を向上させるようにもなった。動物園への入場者は1983年から1991年までは増加し続け6,500万人に達したが、1991年をピークにその後は減少し、1997年には80年代の最低ライン5,000万人を下回った(「動物園水族館年報」(JAZA) より)。この消費者の質の変化で、1980-90年代の北海道旭川市の旭山動物園も入園者数が低迷したが、それまでの日本の常識を打ち破る斬新な「行動展示」を行い、来園者に大人気となり、日本有数の動物園に成長した。なお、「行動展示」と「環境エンリッチメント」はやや異なる発想であり、どちらかというと行動展示は顧客満足度の向上が狙いである(『戦う動物園』や『<旭山動物園>革命』では、「見せる」から「魅せる」への改変、見せ方の工夫と論じている)。同様に、「生態的展示」、「生息地体感型展示」(ランドスケープイマージョン[要曖昧さ回避])、動物園デザイナーのジョン・コーの「動物の行動にもとづく展示」 (active based exhibition) もどちらかというと顧客満足度の向上からきた発想(展示手法)で、環境エンリッチメントとはやや異なる発想であり(「キリンが笑う動物園」40-50頁など)、その評価法は(端的に言えば)動物園利用者数が目安となり、行動展示やランドスケープの手法を取り入れたことによって入場者数が増加したなどと評される。なお「顧客満足度」を公営の動物園では「利用満足度」と称している (PDF) (京都市)。
  42. ^ 例として、神戸市立王子動物園のクマ舎がある(「世界で一番のクマ舎をめざして-飼育技師・川上博司さん」(神戸市)を参照)。
  43. ^ 列記は文献だけの印象と断り書きがある(「一冊でわかる 動物の権利」130頁)。
  44. ^ エゾヒグマの生息できる自然環境をヒグマ専用の森とした「サホロリゾート ベア・マウンテン」は広さ約15ha(約15万平方メートル)で、双眼鏡を用いないと観察が難しく、また林も深く、優れた展示と飼育環境であるが、通常の動物園では予算の都合上行い難い。2013年、秋田県の観光牧場「阿仁熊牧場」も新たにヒグマを21頭飼育するに際し、小規模なベアマウンテン方式(読売)を用い、「行動展示」の発想で自然の山林を用い造園される予定(読売)である。※ベア・マウンテンは、現在はヒグマ保全活動をしている前田菜穂子元学芸員などが日本国外の事例を調査研究した結果、選択された展示施設である。※動物権利団体の世界動物保護協会WSPA(及びALIVE)によると、トルコ国の飼育クマの“サンクチュアリ”は約12エーカーで48頭のヒグマが飼育され喧嘩もせず、約15エーカーで74頭飼育可能としている(東京ドームは約11.5エーカーである)。また、ゾウ専用の自然の森「勝浦ぞうの楽園」(「市原ゾウの国」の姉妹施設)も広さ約13haの自然の山林がベースであり、優れた展示と飼育環境である。
  45. ^ 「日本の動物園」210頁にはアメリカの "road side zoo" を紹介している。 "road side zoo" はアメリカ動物園協会 (AZA) に非加盟で、AZA加盟法人の数倍は存在するが、これも多くは路上の見世物小屋とは違うものである。同5-10頁では、日本の歴史として、江戸期の孔雀茶屋、花鳥茶屋、明治期の浅草花屋敷が動物園ではなく見世物小屋と解釈されている(「日本の動物園」193頁、「キリンが笑う動物園」38,74頁なども参照)。※"road side zoo"の表記例
  46. ^ 主にクマを飼養する観光牧場のクマ牧場の場合、クマの博物館や資料室を持つ牧場もあれば、大学などの研究者がクマの研究(「<旭山動物園>革命」150-152頁にはヒグマの人工授精の研究。)を幾度と無く行い(サンプリング調査も多く行われる)、ほぼ毎年繁殖して仔が育ち、クマの生態についてマスメディアから質問やインタビューがあれば専門家として回答し社会に還元していた。牧場の学芸員がクマの著作を著すこともあった。例えば前田菜穂子がそうである。
  47. ^ NPO法人市民ZOOネットワークの「いま動物園がおもしろい」(62頁)では「市民は無自覚を反省するべき」とある。
  48. ^ 京都大学霊長類研究所については「いま動物園がおもしろい」32頁参照。一般意見募集は、例えば2006年エンリッチメント大賞の名古屋港水族館のシャチ飼育の例がある。
  49. ^ 1996年に英国の著名なズーチェック団体が日本で行った動物園調査でさえ、高度な専門家(博士号取得者の英国動物園査察官)が行い、なるべく客観性を持たせようとした。
  50. ^ 環境エンリッチメントの評価においては、「生理学的方法:ストレス・ホルモンの測定など。生物学的方法:怪我や病気の頻度など。獣医学的方法:発育、繁殖率など。行動学的方法:異常行動の頻度や1日の行動など。」(京都大学霊長類研究所より)が科学的に行われている。
  51. ^ 2011年の秋田八幡平クマ牧場のこと。この様な検証性の低い動物園調査により長年非難された秋田八幡平クマ牧場は、経営難から翌12年秋に閉園予定となった。閉園前の12年4月に逸走噛殺事故が起こり、予定より早く6月に閉園した。詳しくは秋田八幡平クマ牧場を参照。
  52. ^ これは旧定山渓熊牧場での出来事であるが、もともと定山渓熊牧場は博物館法に基づいた“狭義”の動物園ではなく、また、閉園した2004年以降は立入禁止の私有地での“個人の飼育”に過ぎず“広義”の動物園でもないため、厳密にいえば「本項目で扱うべきズーチェック(動物園調査)」ではないことをお断りする。また、1950-90年代までに幾つか開設された日本の観光牧場は、牧場であるため少種多頭飼育が一般的であり、過去にはクマ類の飼育頭数の多さを競っていた。そもそも、野生の熊を家畜、害獣、使役動物として見るか、展示動物、保護動物として見るかは、その国の文化的背景や時代背景、個々人の価値観により大きく異なる上に(日本には野生の猪や鹿を家畜として飼養する例もあるが、同じく野生の熊の“家畜化”、“ペット化”に拒絶感を持つ人も存在する)、観光牧場と動物園とでは開設目的が異なるため、他国の動物園の規則や外国の一般論に照らしても意味が乏しく、寧ろ畜産の一般論を用いるべき施設ともいえる。※定山渓熊牧場については「定山渓熊牧場」も参照。※野生動物の家畜化の例は「トラ農場」も参照。※クマ類の家畜化の例は「熊使い」も参照。
  53. ^ そもそも市民団体とは他者と違う特別の言動を有するが故に団体を結成しておりそれゆえ公権力足りえず、また動物園を不要とする立場の市民団体の調査員がその対象を客観公平公正に取り締まることはそもそも期待できず、更に動物園調査を行う対象も機会も研究も乏しく、また適切な人材がない。そのため、公権力に似た法による職務の代行(警察権などいわゆる法の番人)を期待できない。また、山本七平や水産ジャーナリストの梅崎義人は、人権の上に動物権が来ることを批判している(「動物保護運動の虚像」より)。
  54. ^ 日本では東京の動物権利団体がホッキョクグマの輸入反対の際にインターネット上にこの考えを示した。しかし、バーチャルやIT技術が幾ら進歩し、視聴覚資料が幾ら充実しても、実物の動物により人間が人間性を回復すること(旭山動物園の小菅正夫元園長など)や、人間と自然とがひとつになることの価値、人類と自然環境との関係を再び調和させること (PDF) 、動物を正しく識る(学ぶ・探究する・研究する)ことは不可能なのも様々な書籍で指摘される(これらについて人間中心主義と批判がなされる場合もある)。一方、多数の観光客が野生動物の生息地に入ること(エゾヒグマのいる知床には年間200万人が訪れる)に反対する研究者もいる(「ヒグマが育てる森」など)。
  55. ^ ショーや芸よりも難易度の高い技を特に「曲芸」という。例えば火の輪くぐり、高所での綱渡りの様な、失敗すると大怪我・死亡するものが含まれる。哲学や倫理学として動物権や動物福祉を考えると、日常的な曲芸によって死亡することは、現実主義的に考察して、その動物が野生下にいた場合よりも利益を与えていない(死亡により未来の可能性を閉ざす不利益を被る)わけだから、死亡する可能性のやや高い曲芸は動物園では極力行わないことが倫理として望ましくなる。見せ物としての“動物どうしの殺し合い”(例えばベア・ベイティング、熊いじめ、熊攻め)が、動物が死亡する可能性が高い為に倫理上好ましくないとされるのと同じ理由である。また曲芸よりも比較的穏やかなショーや芸は「動物を尊敬の対象にしていない」と批判されるが、そもそも自然崇拝に回顧することは異論もある。そして別の方法、例えば「行動展示」で動物の能力を引き出しても、それをも「見せ物」として消費していく(各所で模倣され陳腐化する)のが大衆社会であり、展示に普遍性は無い(中川志郎、「朝日ニュースター ザ・ディベート 1996年8月31日放映 動物園の是非を問うディベート」などより)。
  56. ^ 例えば、猿山、熊牧場。これらは野生下よりも善い環境である。
  57. ^ 「動物とのふれあい」は人間側の情操教育の効果 (PDF) が知られているが、人は癒されても動物にはストレスになると主張する場合は、科学的にホルモン測定を行う (PDF) などの適切な指標が必要である。
  58. ^ 熱帯雨林は樹高15mほどあるが、動物園は手狭の為、森林のごとく多数の塔は建てられず一箇所だけの見晴台の状態となる。そして熱帯雨林に見晴台の様な巨木が一本だけあることはない上に転落事故もある。これは動物園の内情を理解してない学問的な根拠の薄いロマンチストの主張である(「闘う動物園」158頁などより)。
  59. ^ 人工飼育のチンパンジーの群れ復帰の方法(伊豆シャボテン公園などの例)があるにもかかわらず、東京の動物権利団体などにより繁殖に影響があるかのような非科学(感情論)が語られる。なお、「物語 上野動物園の歴史」では、服を着るチンパンジーとして、1950年代の恩賜上野動物園に飼育されたスージーの例があり、スージーは自転車に乗り、お金で買い物もし、昭和天皇と握手をした。「キリンが笑う動物園」75-76頁では、着衣し喫煙するチンパンジーとしてマンチェスター動物園の例があり、大阪市天王寺動物園ではリタとロイドがお茶会を披露し、東山動植物園 (1959-1971) ではゴリラのショー(オキ・2008年に52歳で世界一の高齢)が行われた。
  60. ^ 3万前の石器時代の遺跡にホラアナグマの飼育跡(洞窟の檻)が見つかり、オオカミ(イヌ)の家畜化が3万年 - 1万5千年前から行われ、以下、トナカイ、ヒツジ、イノシシ(ブタ)、ヤギ、ウシ、ニワトリ、ハト、ウマ、ラクダと続き、愛玩動物も5000年前の古代エジプト(ピューマ)に始まり、南米のインディオ(インコやサル)にもあった。動物園の起源の“野生動物の収集”は4000年前のメソポタミアでの宗教上の理由から始まる(「キリンが笑う動物園」16-19頁より)。
  61. ^ クマに関しては、インドや東南アジアなどで、大道芸や胆汁採取のクマ類の野生復帰を行う慈善団体があり成功している。クマのサンクチュアリとは野生復帰を目指す施設でもある。※大道芸(ダンシングベア)は「熊使い」を、胆汁採取のクマは「熊農場」も参照。
  62. ^ この「人権と動物権の関係」は山本七平や梅崎義人などが主張する。
  63. ^ 動物園によっては、餌やり体験用に専用の投入口を設ける場合や、来園者に代わり飼育員が一日に複数回の給餌を行い観察させる場合などの対策をしているが、動物園で来園者がクマなどに餌やりできる(している)欧米で、同時に野生のクマなど危険獣の見学ツアーも行われ、その際にはレンジャーによるレクチャーを受けるなど安全策が図られる。そもそも一般市民が野生のクマ類など危険獣に餌やりを行うのは「クマが危険獣である」と理解していないためであり、一般常識でしかない(「ヒグマが育てる森」など)。
  64. ^ ここでいう「楽しむ」とは "知を楽しむ" こと。それはブロンクス動物園のゴリラの展示にも現され、来園者が知を得やすい展示となっている(「いま動物園がおもしろい」、「私の動物園勉強法」など)。
  65. ^ 動物愛護団体には「動物が寝てばかりいるのは異常だ」とする見解を示す場合があるが、往々にして、野生下での動物の暮らしを理解せずイメージ(ロマン)で語ってしまう場合がある。しかし、例えばライオンが寝てばかりいるのは消費カロリーを抑える習性から当然の行動であり、暑い時期のニホンツキノワグマが水辺や冷んやりした場所で昼寝をするのも野生下の習性である。動物行動学は未知の部分が多い分野で専門家でもわからないことがあるため、一般人が無知なのは仕方がないことである。
  66. ^ 動物園批判からここまでのくだりは、「戦う動物園」82-83, 86頁、「<旭山動物園>革命」38-39, 85頁、「私の動物園勉強法」11-12頁などより。
  67. ^ 中国の動物園(サファリパーク)ではトラに餌として生きた牛を与えていた(生餌の値段表を記した記事)が、非難を浴びたことがある。同じことは大蛇の展示でも行われる。
  68. ^ アイヌでは鹿、イヌイットではアザラシ、アフリカではゾウ・シマウマ、オーストラリアではカンガルー肉は食用である(カンガルーは個体数激増のため、その肉は輸出もされる)。キツネ、アザラシ、ミンク、ワニは皮、トラは皮と骨、ゾウやサイは牙と角、ウミガメは甲羅が製品となる。またクマは熊肉、熊脂(熊油)と熊胆(ユウタン、クマノイ)になる。※漢方薬(生薬)の熊胆は日本では薬事法により規制を受け、その理由から動物園で熊胆の展示や販売は難しいが、一部の地域を除き日本のクマは減っていない。
  69. ^ 総務省(当時)が定める展示動物に関する基準では、傷病中の動物を見せて残酷な印象を与えることを避けるように定めている。たとえ交通事故や人為的な原因で障害を追った動物でも不可。
  70. ^ 「一冊でわかる 動物の権利」123頁では、動物園批判者のいう“自由を制約する囚われの身”と、動物権利学者のいう“能力を著しく阻害する監禁”の違いが書かれ、同137頁では“動物をロマンチックに描く誘惑”が書かれる。「物語 上野動物園の歴史」265-271頁では、ツキノワグマの“クー”の冬眠(冬ごもり)の理由(動機)は「寒くなると動きが鈍くなる」「冬眠させないほうが残酷」「冬眠させないクマはメタボクマ」などと書かれる。なお、冬眠開けのクーは軽快に動き回り、「筋力の衰えを感じさせなかった」とも書かれる。※動物園での冬ごもりの実例は、13頭全頭冬ごもりを実現した北海道のサホロリゾート ベア・マウンテンでの実施も参照。なお、ベア・マウンテンではクマの体調を鑑みながら冬ごもりをさせている。
  71. ^ 「一冊でわかる 動物の権利」140頁では私立動物園の禁止が説かれ、日本ツキノワグマ研究所2012年4月25日は「個人の猛獣飼育に反対」と主張する。
  72. ^ 伊豆バイオパークの例では、鉄道会社から観光会社へ譲渡された。鉄道会社には不採算部門の整理であるが、観光会社は数年で動物園を再生した。再生後はナショナルジオグラフィックに取り上げられる動物園の一つになった(※伊豆バイオパークは伊豆アニマルキングダムも参照)。不採算部門の整理で鉄道会社から自治体に譲渡された例は北九州の到津の森公園(旧・到津遊園)がある。到津は地元市民の強い要望で自治体運営となった(「戦う動物園」より)。
  73. ^ 例として、ニホンザルや大型霊長類に高いタワーや長い橋などの構築で、住環境を高層化・複雑化する工夫や、クマ舎を二階建てにするなどの工夫
  74. ^ 例として、一年を通じて植栽を取り替える工夫や、動物が退屈しないために日替わりで複数のエンリッチメントを行う工夫
  75. ^ 最大の使役動物は象である。東南アジアでは耕作にも使われる。ほか牛、馬、豚、羊、熊、虎などが家畜や使役に用いられる。3万年前の石器時代に巨大なホラグマ(ホラアナグマ)が洞窟を利用した檻の中で飼育されていた(「キリンが笑う動物園」35頁)。
  76. ^ 例として、先進国で環境エンリッチメントされているクマ飼養場(例として、北海道のサホロリゾート ベア・マウンテンは約15ha、東京ドーム3個分以上の敷地に羆12-18頭)と、東及び東南アジアで畜産としての「熊農場」(熊1頭につき貨物コンテナ無いし小獣用のケージが用いられる)との格差である。一般に経営効率と作業性を優先して、漢方薬(熊胆)生産のためのクマのケージは小さなものが選択される。※クマの農場 (bear farm, bear bile farm) については熊農場も参照。
  77. ^ ホッキョクグマなどのクマ類、ゾウ、カバ、大型類人猿(チンパンジー、ボノボ、ゴリラ、オランウータン)、イルカ、シャチなど。
  78. ^ その動物園は2012年現在、日本動物園水族館協会に非加盟である。そもそも、動物園への過剰な非難が倫理上好ましくないのは、その結果、動物園の閉鎖が決まり、閉鎖が徐々になされる場合、新たな投資が行い難いため待遇改善(動物福祉の向上)は行われず、或いは動物は繁殖すらさせてもらえず頭数の削減が行われ、また動物園の閉鎖が急になされる場合、動物の大量虐殺をも視野に入れた経済行為が行われ、そこの動物が「ますます」不幸な境遇に陥ることに倫理上の大きな問題が発生する。これは、動物福祉の向上でも、動物福祉に配慮した社会でもなく、「おちこぼれ」の排除・排斥でしかない。
  79. ^ 動物園を最も激しく批判する人物は、得てして犬猫の里親探しの慈善活動家の場合があり、動物園の動物とペット動物を同一視して問題を語りたがるが、現実的には犬猫は桁違いに頭数が多いため、その里親探しは難航し、犬猫は境遇改善が難しいのである。なお、動物園の動物も“不人気”、“難飼育”の動物は里親探しが難航する場合があり、元秋田八幡平クマ牧場や元定山渓熊牧場はヒグマの里親探しが難航した。ヒグマは21世紀の日本では人気はそれほど高くない動物種であるが、適正な飼育のためには広い飼育面積を必要とする上に、八幡平のヒグマはハイブリッド(交雑種)で動物園にとっては種の保存の意味を成さないためである。
  80. ^ ドイツのホッキョクグマのクヌートは、人工哺育であるために殺処分を主張したと報じられ、のちには著名な動物愛護団体が去勢を主張したことがあるが、いずれも実現はしなかった。
  81. ^ 端的に言えば、死の床についた動物の取り扱い方に差が現れ、日本は動物を生かす傾向があるが、欧米では違う。勿論、例外もあり、日本でも競走馬の予後不良は行われる。
  82. ^ 温帯に位置する気候だと、もともと北極圏に棲むホッキョクグマの体毛密度が減少することがしられている(上野動物園園長)。
  83. ^ 環境帝国主義は「エコファシズム」と理解されている。
  84. ^ 「直接飼育」とは飼育者が直接触れ合って飼育すること。「間接飼育」とは柵越しの触れ合いで飼育すること。「キリンが笑う動物園」,11-13頁より。
  85. ^ QOLとは「生活の質」のこと。
  86. ^ SPIDERモデルとは、目標設定 (Setting goal)、計画 (Planning, Plan)、実施と記録 (Implication and Description, Implementing and Doing)、評価 (Evaluation, Evaluating)、再調整 (Readjustment, Readjusting) の一連の流れを繰り返し、環境エンリッチメントの客観的で科学的な実践法。PDCAサイクルと似る(「キリンが笑う動物園」67-68頁、アメリカ動物園水族館協会AZAなど)。

脚注

  1. ^ a b 動物愛護団体PETA、マニラの動物園で抗議パフォーマンス AFP, 2007年9月14日03:33
  2. ^ a b c d e f g h i 「一冊でわかる 動物の権利」より。動物飼育の条件は120-121頁。「最良の動物園」、「刑務所」、「わびしい」、「貧弱な展示」については130頁。「見世物業者」は130頁及び138-140頁。「正当化できる動物園」と「動物の道徳的地位」は140頁。
  3. ^ a b c d e f g h 「日本の動物園」, 131-132頁はエンリッチメントの発祥。131頁に異常行動の例示。132頁はアメリカ動物園水族館協会 (AZA) の環境エンリッチメントの定義。103, 120頁は来園者による動物の死亡例。96頁にカンガルーの放牧。203-204頁は動物園廃止運動から動物園を評価し勧告する運動が生まれ、合理性のあることは動物園が対処したこと。209, 212頁にブロンクス動物園の評価と「あるべき動物園」の方向性の呈示。
  4. ^ a b c d e 動物園チェック資料ALIVE
  5. ^ a b c d ズーチェック団体による中国での動物園調査報告の例「中国の動物園で深刻な虐待、動物保護の法律は野生動物のみに適用―米紙」recordchina,2010年9月3日8時56分。※但し13か所の施設を調べたもの。
  6. ^ Born Free's History The Story of Pole Polebornfree。(2012年11月24日閲覧)。
  7. ^ a b TV朝日「週刊地球テレビ」で、ズーチェック(小田原動物園と江ノ島水族館)放映ALIVE
  8. ^ 「天王寺動物園を市民のオアシスに!」おんなの目で街を創る会 ※市民が「動物園調査」を行い要望をまとめた例。
  9. ^ 提案書「大阪市民のオアシスはZOOっとここ!-市民から動物園への提案-」詳細おんなの目で街を創る会 ※市民が「動物園調査」を行い要望をまとめた例。
  10. ^ 大学の動物園調査の例東海大学
  11. ^ a b c 京都市動物園アンケート調査 (PDF) 京都市 ※ゴリラ舎とカバ舎、猛獣舎の不満理由も参照。
  12. ^ 「横浜市立動物園の改革に向けて」及び付随資料 (PDF) 慶応大学 ※慶応大上山信一教授(公共経営学)などの「あり方懇談会」による動物園への提言。
  13. ^ a b 「物語 上野動物園の歴史」などによると、20世紀初頭の上野動物園でゾウの足鎖による飼育について、英国動物虐待防止協会から抗議を受けたとある。詳細は「浅草花やしきの象」を参照。しかしゾウは危険で、仔であっても事故(特にオス)が起き、鎖は有効であると、神戸市王子動物園元飼育員・亀井一成 (2002) は記す。
  14. ^ a b c d 「動物園を問う」1 ALIVE
  15. ^ Zoocheckから見る動物たちの見方ALIVE
  16. ^ 「全国動物園アンケート調査 2003」,42頁
  17. ^ a b 「日本の動物園調査レポート」ALIVE ※10か所の施設を調査したもの。
  18. ^ 英国の動物権利団体 Animal Equality の潜入捜査
  19. ^ a b AN INVESTIGATION INTO THE WELFARE OF CAPTIVE POLAR BEARS IN JAPAN (PDF) zoocheck(英語)
  20. ^ Bears Japan 9 (2) 発行日:H20.9.15※「飼育グマの抱える一般的な課題」(日本クマネットワーク)
  21. ^ a b c d e f g h i j 「いま動物園がおもしろい」34-35頁に様々な異常行動が示される。7頁に動物園は「いつも変わり映えがしない、動物は寝てばかり」。65-66頁にエンリッチメント大賞の意義。40頁に環境エンリッチメントの分類5種。50頁にエンリッチメントの工夫を探す。
  22. ^ a b 動物園の悲劇、動物園精神疾患 (zoo-chosis) に陥る動物たちlifener
  23. ^ a b 「動物園を問う」4ALIVE
  24. ^ a b “仲間入り”特訓チンパンジー 伊豆シャボテン公園のJ太郎静岡新聞 2008/07/19 09:10
  25. ^ a b c d e f g h i j 「戦う動物園」より。70頁に立つレッサーパンダの“見せ物”批判。67頁に買い物するチンパンジー批判。65頁にアザラシのジャンプの餌付けをやめた理由(芸だから)。68頁に京都大学霊長類研究所のチンパンジーのタワーの模倣について。63-64頁に動物園嫌いと仏教的禁忌について。62-63頁に“野生の動物への配慮のない動物園”がきらい。大人の動物園ファン批判。80-81頁に1980年代から始まった都市型動物園の入場者減少と原因(レジャーの多様化・テレビの普及)。205頁にチンパンジーの交尾不能と育児不能、人工哺育への批判。
  26. ^ 環境エンリッチメントって何だろう?京都大学霊長類研究所
  27. ^ a b c d 「動物の赤ちゃんを育てる」75-79頁に、ゴリラの糞投げ、プールの水かけ。149-178頁に、ゾウのしつけと飼育、指吸い、ムスト(マスト)、護身用フックについて。183-184頁に、動物園の改装の計画立案の段階で現場の意見が届き難いこと。207-208頁に、人止柵を越えた親子がヒョウに襲われる。204頁にエンリッチメントの巨額の費用、209-221頁に、エンリッチメントの説明、及び、鉄格子や長屋飼育も工夫で広がる環境として、隣同士の八室でサル数種を飼育するエンリッチメント。格子の檻によるナマケグマの吹きとばし食事法。
  28. ^ a b c d e f g h i j 「キリンが笑う動物園」より。2-4頁はキリンの餌場についての見解。28-29頁は日本の動物園は娯楽施設とする見解。75-77頁はお茶会、パイプを吸うチンパンジーの例。77-78頁はテレビのチンパンジーの裏側とその後の生涯と伊豆シャボテン公園の取組み。79頁はチンパンジーの人工繁殖に反対。94頁に全ての人がアフリカには行けない。94頁に動物園は動物の犠牲を強いる。
  29. ^ 「ショーチンパンジーの群れ入りについて」堤秀世(伊豆シャボテン公園) (PDF) SAGA
  30. ^ TBSテレビ 夢!どうぶつ大図鑑 伊豆シャボテン公園TBS
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  33. ^ あの人気者「クヌート」も・・・独動物園のシロクマ7割超に精神疾患AFP, 2010年06月18日 16:16。※独での動物愛護団体のホッキョクグマ調査の例。
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  54. ^ a b c d 朝日ニュースター ザ・ディベート3 1996年8月31日放映ALIVE
  55. ^ 「一冊でわかる 動物の権利」,137頁。※“動物園に最も厳しい批判者”は、野生をロマンチックに描く誘惑から、動物園を“誤解”して批判していると指摘している。
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  58. ^ 【地球発熱】<第1部・備える>6.子グマ争奪戦 出産前から『嫁に来て』 東京新聞 2008年1月7日
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  84. ^ <続報>パンダ中毒死、原因は隣接防空壕の消毒用ガス=漏れてパンダ館に侵入―山東省 recordchina, 2010年7月28日10時10分、パンダ急死の惨劇!飼育舎内に毒ガス充満で中毒―山東省済南市 recordchina, 2010年7月27日13時27分
  85. ^ a b 「パンダの貸与は搾取ではない!」=英動物保護団体の非難に中国側が反論—中国紙 2011年2月11日13時5分 recordchina※この例ではパンダ外交をズーチェック団体が「動物搾取」と非難したが、「事実でない」「公平さに欠ける」「保護に役立つ」と中国から反論された。英国のエジンバラ動物園も反論した。
  86. ^ 「動物園のデザイン」, 64頁
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  88. ^ 第19回全国ゾウ会議の様子(2009) 天王寺動物園
  89. ^ 檻は風通しも悪くじめじめしています。 ALIVE
  90. ^ 秋田八幡平クマ牧場について (PDF) 秋田県 ※専門家である北秋田市の獣医師が5月16日に現地調査した結果、施設については特に危険な箇所は認められなかったとの指摘がなされている。
  91. ^ 臭気測定器と動物臭(音香科学)※臭気測定器の例。
  92. ^ a b 動物園での行動調査法フォーカル(追跡)サンプリングの簡単な説明
  93. ^ 「人と動物との付き合い方を考える」 東京農業大学 農学部畜産学科 助教授(野生動物学研究室)安藤元一
  94. ^ a b クマ牧場の改善または閉鎖へ ALIVE
  95. ^ ゾウの「調教」虐待事件 ALIVE ※この団体は虐待死があったとしているが、裁判所は判決文で虐待死は無かったと判断 (PDF) している。
  96. ^ a b c d 秋田県内のクマ牧場の飼養状況等に関する質問書 ALIVE ※「極度に削痩した個体が複数見られることから、日常の給餌内容・頻度が十分ではないことが考えられます。」と判断している。
  97. ^ a b c 「エサが不十分なため極度にやせ細ったクマ」と公表された ALIVE
  98. ^ 県民の声 2012-04-23 受付番号:244040 広聴形態:知事への手紙 2012-05-16回答 県民の声 美の国あきたネット(秋田県公式サイト)
  99. ^ 動物愛護対策費について 秋田八幡平クマ牧場の対応について (PDF) 秋田県生活衛生課
  100. ^ a b c クマ牧場って何? K. Yamazaki, ペテラス by ゼノアック(日本全薬工業
  101. ^ a b 水族館で飼われるシャチのティクリムを海に帰すよう求める動物権利団体を伝える記事 AFP 2010年02月26日09:04
  102. ^ 生息地のシロクマを大画面で上映と提言 ALIVE
  103. ^ くもかぴ館での悲しい事故ゲンちゃん日記2005年9月2日,旭山動物園・園長。※混合展示の例。
  104. ^ a b c d e f g 「<旭山動物園>革命」より。54-58頁にクモザルとカピバラの科学的な共生展示の試み。86頁に「狩り」は動物園の禁じ手(タブー)。60頁にホッキョクグマの退屈しのぎの飛び込み(水しぶき)。ゴリラの客への砂投げのストレス解消。36-37, 67-69頁は動物の死亡告知と市民の反応。70-71頁は老化した動物、交通事故など人為が原因のケガ・障害を追った動物の展示について。94頁にオランウータンの空中散歩の際の糞尿。126頁にここ30年の動物園の議論(動物福祉の向上、野生生物の保全)と「動物本位の動物園」。132-133頁にオランウータンの生息地減少と密猟、ホッキョクグマとペンギンの水質汚染(環境汚染)。150-152頁にのぼりべつクマ牧場などのヒグマの人工授精。155頁にワシ類の鉛中毒。160-162, 164頁に立つレッサーパンダの“見せ物”批判(旭山動物園の主張)と騒動(それへの批評)。173-174頁に園内で客の異物で死ぬ動物の例。
  105. ^ ゾウの輸出入の中止要請 ALIVE ※「15日間かけ乗り換えもある長距離輸送」に反対しているが、動物権利論の DeGrazia (2002) は、野生下と飼育下とを現実主義的に比較し、全ての捕獲に反対するのは、最も厳しい動物園批判者の共通した間違いとしている。また、21世紀の航空輸送は動物福祉が向上していたり、飼育員が同乗して見守る場合もある。※これは欧州からアジアにパンダ輸送の例
  106. ^ a b c 「物語 上野動物園の歴史」265頁にカナダヤマアラシの木登り展示、ナマケモノの脱走展示がエンリッチメント大賞の特別賞。244頁に BRONX ZOO は通称・俗称で正式名称は野生生物保全センターとある。265-268頁はツキノワグマの“クー”の冬眠について。187頁には1956年4月20日に昭和天皇と握手したチンパンジーのスージー(雌)の洋服、自転車、買い物、喫煙について。
  107. ^ a b 人間性回復させる動物園 旭山動物園前園長・小菅正夫さん 2012年11月2日 10:00
  108. ^ [このURLはスパムとして扱われてます 2006/01/23 日本クマネットワーク2006年度総会が開催 outback] ※自然保護の財団法人の関係者から、その動物園のクマの餌やりは人と野生クマとの共生に対する挑戦であると感情論が示されたが、動物への餌やり体験は日本をはじめ世界中の動物園でしばし行われ、日本だけの特殊な環境でもない。
  109. ^ 資料 動物取扱業 (PDF) 環境省
  110. ^ a b 「いま動物園がおもしろい」47, 54-59, 63-64頁
  111. ^ 年の差婚でキリンに意外な効果!?読売新聞
  112. ^ 大人のための動物園入門 静岡市生涯学習センター 2012/02/28 ※静岡市での動物園での生涯学習の開催。
  113. ^ 「動物園・水族館における生涯学習活動を充実させるための調査研究」報告書 (PDF) 日本動物園水族館協会
  114. ^ 科学技術政策の視点からの動物園 産学官連携ジャーナル2011年5月号 特集 動物園の可能性
  115. ^ 動物を飼育しない仕事 読売新聞
  116. ^ 円山動物園への寄付のご案内 札幌市 2012/11/05
  117. ^ 円山動物園のチンパンジーに遺産1000万円 スポーツニッポン, 2012年8月19日06:00
  118. ^ 『かみね動物園で私たちにできること』報告書 ひたちNPOセンター・with you
  119. ^ 「私の動物園勉強法」11-12頁で、ポルトガルのリスボンでのホテルマンとの会話に示される。なお、リスボンは1908年、世界で初めてこども動物園が開設された。
  120. ^ 例外的な事例であるが横浜市の野毛山動物園では立つ事が出来なくなった高齢のフタコブラクダツガルさんは天寿を全うするまで展示され、人気を博した。これは敢えて老いた個体をありのままに見せて好評だった事例である
  121. ^ 動物園とサーカスにおけるゾウの訓練 Elephant Training in the zoo and circus (PDF) Elephants in Zoo and Circus 飼育技師 Georges Frei による馴化の説明など。
  122. ^ メリーさんの日々@池田動物園2010年7月7日 9:39AM 動物園取材ノート 動物園ライター・森由民の公式ブログ
  123. ^ a b ゆめ花の足、良くなっています!市原ぞうの国ブログ 2012年8月22日
  124. ^ a b インドサイ、足裏のケアの方法 多摩東京ズーネット(東京動物園協会) 2012/11/02
  125. ^ タスマニアデビル保護施設、豪動物園にオープンAFP,2010年07月03日12:57。※タスマニアデビルは治療不能の疫病で絶滅危惧種となった。
  126. ^ ホッキョクグマ、超遠泳150キロ 氷が解けて仕方なく朝日新聞デジタル,2012年5月10日18時26分
  127. ^ ホッキョクグマの共食いを伝える記事reuters,2009年12月9日16:05 ※クマ類に共食いはよくある。
  128. ^ カリフォルニアのラッコの死が、海の環境バランスを攪乱AFP,2007年10月08日23:31。※環境汚染でラッコが減ったとする記事。
  129. ^ パンダに「食糧危機」、気候変動で竹消滅の恐れ 米中研究チームAFP,2012年11月12日13:10
  130. ^ a b 鹿児島市の平川動物公園 来年4月、入園料値上げ 小・中学生は開業後初めて 慢性赤字 年間4億円西日本新聞朝刊2010/09/10
  131. ^ 野生動物の救護・展示施設での環境エンリッチメントの例ALIVE
  132. ^ トップランナー 一度は切れた気持ちで つぶれた動物園を甦らせる 到津の森公園園長 岩野俊郎2011年03月08日,安斉辰哉。(WEDGE2011年3月号より)
  133. ^ 破綻した牧場への巨額の税金投入に難色を示す記事「クマに多額県費、首かしげるヒト 受け入れ施設改修に数億円」河北新報2012年11月16日
  134. ^ 展示動物の飼養及び保管に関する基準の解説 (PDF) 環境省
  135. ^ 死生観・安楽死に関する日英の考え方の違い「資料 動物愛護管理基本指針(仮称)の骨子案」 (PDF) 環境省。※日本と「欧米等との動物観の違い」も参照。
  136. ^ a b ゾウやホッキョクグマを飼わない流れに  動物園改革が進むイギリス、カナダ、インドなどくまもりNews,2012-06-11
  137. ^ La osa polar del Zoológico de Morelia no será trasladada a un santuario ,Dalia Villegas Moreno ,Lunes 6 de Agosto de 2012 ,Cambio de Michoacán※これは、アメリカの動物園のホッキョクグマが少なくなったため、保護という名目で他国の個体をも確保するのが真の狙いとみられ、ベニート・フアレス動物園(Zoológico Benito Juárez de Morelia)の雌「ユピク」(Yupik)が対象。他国の個体確保という点では、ラトビア・リガ動物園の「ロメオ」(雄)も同様である。
  138. ^ 「ヒグマが育てる森」59-65頁,177頁など。※前田は動物園の運営方針で園と対立したことがある。
  139. ^ 資料4「動物の愛護管理の歴史的変遷」 (PDF) 環境省
  140. ^ a b 「今、なぜ動物園なのか」, 成島悦雄(多摩動物公園)著, 養賢堂2006, 『畜産の研究』60(1), 特集動物園, 1-5頁。(「戦う動物園」63頁より)
  141. ^ 静大・読売連続市民講座 人間中心主義からの脱却読売新聞静岡2009年7月10日
  142. ^ 生命倫理観の醸成のために (PDF) 早稲田大学先端科学・健康医療融合研究機構
  143. ^ 生命倫理と環境倫理のあいだ (PDF) 北海道大学大学院文学研究科/文学部 哲学倫理学研究室
  144. ^ a b 緊張解けない日中関係、頼みの綱は「パンダ外交」―米華字メディアrecordchina,2012年10月31日20時37分
  145. ^ 中国、東南アジアでも「パンダ外交」 マレーシアに貸し出し2012/6/16 18:58, 日本経済新聞
  146. ^ パンダのマレーシアへの貸与、保護団体から批判の声ASIA INFONET (M) SDN BHD,2012年6月20日15:04JST配信,フリー・マレーシア・トゥデー、マレーシア・トゥデー、中国報、6月14、16日
  147. ^ Malaysia animal advocates upset over China “panda diplomacy”Bikya Masr ,12 June 2012(英語)
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  150. ^ 『(社)日本動物園水族館協会の会員以外の動物園等の一覧(およそ300施設)』など (PDF) 環境省 中央環境審議会動物愛護部会 動物愛護管理のあり方検討小委員会(第9回)議事要旨の資料の一部
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  153. ^ 2001/1/28 〜ピコはなぜ死んだのか〜(TV朝日)。※この番組に対する裁判所の見解(判決文) (PDF) も参照。
  154. ^ PETA sues Edmonton over elephant Monday, February 1, 2010 8:15 PM MT,CBC News(英語)。※動物権利団体が「ルーシー」の飼育について裁判を起こした記事。
  155. ^ Gorillas in a tryst! Tired Rigo has to lie down after mating with four females in a day following 16 years in a cage on his own By Martin Robinson, Published by Associated Newspapers Ltd, UPDATED:16:27 GMT, 7 October 2011
  156. ^ a b c エンリッチメント大賞2012 市民ZOOネットワーク
  157. ^ 「チンパンジーの森」飼育環境大賞 かみね動物園 来園者の植樹評価 茨城新聞 2012年10月11日
  158. ^ エンリッチメント大賞:日立・かみね動物園が受賞 チンパンジー舎、市民の「森作り」評価 毎日新聞茨城 2012年10月12日
  159. ^ こども動物自然公園「シカとカモシカの谷」がエンリッチメント大賞 埼玉 産経新聞 2012.10.12 12:00
  160. ^ エンリッチメント大賞、2年連続受賞 県こども動物自然公園 東京新聞 2012/10/12 00:00
  161. ^ ハゲコウ飛行トレ 秋吉台サファリ「飼育環境」大賞に 山口新聞 2012/10/13 00:00
  162. ^ a b c エンリッチメント大賞2011 市民ZOOネットワーク
  163. ^ 「動物園ライター」って何?(Excite Bit コネタ)2011年11月2日10時00分 エキサイトニュース。※記事中の児童書は『ひめちゃんとふたりのおかあさん 〜人間に育てられた子ゾウ〜』(森 由民・著) フレベール館 ISBN 9784577039366
  164. ^ a b エンリッチメント大賞2010 市民ZOOネットワーク
  165. ^ a b c エンリッチメント大賞2009 市民ZOOネットワーク
  166. ^ a b c エンリッチメント大賞2008 市民ZOOネットワーク
  167. ^ クマのいろんな行動を引き出す“しかけ” 読売新聞 ※クマたちの丘についての紹介記事。
  168. ^ a b c エンリッチメント大賞2007 市民ZOOネットワーク
  169. ^ a b c エンリッチメント大賞2006 市民ZOOネットワーク
  170. ^ a b c d エンリッチメント大賞2005 市民ZOOネットワーク
  171. ^ a b c d e f エンリッチメント大賞2004 市民ZOOネットワーク
  172. ^ a b c d エンリッチメント大賞2003 市民ZOOネットワーク
  173. ^ a b c d エンリッチメント大賞2002 市民ZOOネットワーク
  174. ^ a b c エンリッチメント大賞2002 特別賞!! 市民ZOOネットワーク





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