サーンキヤ学派とは? わかりやすく解説

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サーンキヤ‐がくは【サーンキヤ学派】

読み方:さーんきやがくは

《(梵)Sāṃkhyaは「僧佉(そうぎゃ)」と音写インド六派哲学の一。開祖迦毘羅仙(かびらせん)(カピラ)。精神的原理である神我物質原理である自性二元論によって世界生成転変説明し物質から離れた神我自覚することで解脱を得ると説く数論(すろん)学派


サーンキヤ学派

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/28 23:02 UTC 版)

サーンキヤ学派(サーンキヤがくは、: साङ्ख्यदर्शनम्、Sāṅkhya-darśana)とは、インド哲学の学派のひとつで、現代では六派哲学の1つに数えられる[1]。世界の根源として、精神原理であるプルシャ(神我[2]、自己[3])と物質原理であるプラクリティ自性[2]、原質[3])という、2つの究極的実体原理を想定する。厳密な二元論であり、世界はプルシャの観照を契機に、プラクリティから展開して生じると考えた。


注釈

  1. ^ 日本の古い文献では「数論派」や「数論学派」などとするほか、時に仏教の立場から「数論外道」としている文献もある。
  2. ^ 宮元啓一は『インドの「二元論哲学」を読む』で、音声などは知覚器官にとって、捉えるべき対象として端的にそこにあるものであり、「タンマートラ」の訳は「微細な要素」「素粒子」ではなく「五つの端的なるもの」だと述べている。
  3. ^ 寂静、寂滅。輪廻の苦しみが絶たれた絶対的幸福。

出典

  1. ^ 六派哲学”. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. 2020年8月23日閲覧。
  2. ^ a b 『井上円了選集 第7巻』「印度哲学綱要」 井上円了 東洋大学 国際哲学研究センター
  3. ^ a b c d e 宮元啓一『インドの「二元論哲学」を読む』 春秋社、2008年
  4. ^ a b c d e f g h 『哲学思想事典』岩波書店、1998年 pp.582-583 茂木秀淳執筆担当
  5. ^ 本多 1953.
  6. ^ a b c d e f 川崎定信『インドの思想』 放送大学教育振興会、1993年3月
  7. ^ ボージャのラサ理論とラサの三段階説 本田善央. 『比較理論学研究』第3号 広島大学比較論理学プロジェクト研究センター研究成果報告書(2005)
  8. ^ 『井上円了選集 第7巻』「印度哲学綱要」 井上円了 東洋大学 国際哲学研究センター
  9. ^ 「「真実」―梵語合成語 satya-kriyā をめぐりて―」原実 龍谷大学現代インド研究センター
  10. ^ 宮坂宥勝インド哲学思想と密教 - 序説」『現代密教』第7号、智山伝法院、2018年https://chisan.or.jp/wp-content/uploads/2019/11/user-pdfD-gendaimikkyo-7pdf-06.pdf 75頁。
  11. ^ 興津 2019, p. 569.
  12. ^ a b 金七十論』 - コトバンク
  13. ^ 興津 2016, p. 667.
  14. ^ 片岡啓「「印哲」は何を目指してきたのか?」『南アジア研究』第20号、日本南アジア学会、2008年https://doi.org/10.11384/jjasas1989.2008.142 153頁。


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