サンヨム婆の伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/12 01:16 UTC 版)
昔、越賀村に三右衛門婆(さんよむばば)という老女がおり、子供を見ればかわいがり、「食べてやりたいほどかわいい」と口癖のように言っていた。後世には「23日のサンヨム婆」といい、子供を脅すのに多用された。 孫ができた時、非常にかわいがり、ついには赤ちゃんに食らいついて死なせてしまった。赤ちゃんの親が戻ってくると婆は「布団で寝ている」と話し、布団をめくると赤ちゃんは血まみれになっていたという。 婆が死んだ時、葬式を行ったが風雨が激しく墓に埋葬できなかった。そこで棺桶を放置しておくと、いつの間にか棺桶の中が空になっていたという。異説では埋葬しようとすると雲が下りてきて、人々が慌てているうちに雲が婆の亡骸を抱えて天に連れて行ったという。 その後、三右衛門爺が大坂へ出かけると、「三右衛門騒動」という芝居を上演していた。「自分のことをやっているな」と思った爺がのぞいてみると予想通り、三右衛門婆が孫を食い殺してしまった物語を演じており、爺はこの芝居を鑑賞して帰ってきた。
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