キーストーン捕食者の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 08:08 UTC 版)
「キーストーン種」の記事における「キーストーン捕食者の例」の解説
北太平洋岩礁潮間帯のヒトデ (Paine 1966) 当該地域の岩礁には、複数の生物が生息している。フジツボとカルフォルニアイガイは、共に同じ固着面を奪い合う同じ生態的地位を占める競争状態にあるが、両者の捕食者であるヒトデが共存している場合は、競争排除は起こらなかった。ヒトデを人為的に排除すると、イガイが岩礁の殆どの面を占有し、他の多くの生物が減少した。このことから、この系ではヒトデがキーストーン捕食者であると考えられる。 北太平洋沿岸のラッコ (Estes et al. 1998) 北太平洋沿岸では、1990年代にラッコの減少に伴い、その餌となっていたウニの個体数が増加した。ウニがジャイアントケルプの仮根を食い荒らしたため、ジャイアントケルプの海中林が破壊され、生物群集に影響が出た。ステラー海牛が18世紀に発見された当時にすでに個体数と生息範囲が少なかったのも、世界的なラッコ猟の結果として大量増加してしまったウニによるコンブなどへの被害が関与しているという説もある。
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