アルカディアのぼくじん【アルカディアの牧人】
アルカディアの牧人たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 09:45 UTC 版)
「ニコラ・プッサン」の記事における「アルカディアの牧人たち」の解説
ルーヴル美術館にある『アルカディアの牧人たち』(1638-1640頃)は、フランスへの一時帰国直前に描かれたもので、フランス古典主義絵画を代表する作品とされる。ルイ14世はこの絵を買って、自分が死ぬまで身近に置いていた。 楽園アルカディアで、墓石の周囲にたたずむ4人の人物(3人の羊飼いと女性)を表している。墓石にはラテン語で「エト・イン・アルカディア・エゴ」(Et in Arcadia ego)(我もまたアルカディアにあり)という銘があり、画中の人物たちはこの銘文の意味を知ってとまどっているように見える。この言葉は「私もかつてアルカディアにいた」「私はアルカディアにもいる」の2つの意味に解釈可能だが、「私」を「死」の意味に解し「楽園アルカディアにも死は存在する」と解釈するのが妥当とされている。いわば「死を忘るべからず」「死はどこにでも存在する」という教訓を絵画化したものといえる。 この絵は21世紀初頭に流行したミステリー『ダ・ヴィンチ・コード』のモチーフとなったレンヌ・ル・シャトーを巡る謎にも、アイテムの1つとして登場している。
※この「アルカディアの牧人たち」の解説は、「ニコラ・プッサン」の解説の一部です。
「アルカディアの牧人たち」を含む「ニコラ・プッサン」の記事については、「ニコラ・プッサン」の概要を参照ください。
- アルカディアの牧人たちのページへのリンク