デルタ堆積物
読み方: でるたたいせきぶつ
【英】: delta sediment
【英】: delta sediment
海または湖で、川の運搬する砕屑物{さいせつぶつ}がその河口付近に堆積してできた地形を三角州(delta)といい、それを構成する堆積物をデルタ堆積物、または三角州堆積物という。 三角州の内部構造はデルタ・プレーン(delta plain)堆積物(頂置層:topsetともいわれる)、デルタ・フロント(delta front)堆積物(前置層:foresetともいわれる)およびプロデルタ(prodelta)堆積物(底置層:bottomset ともいわれる)から構成されている(図参照)。デルタ・プレーン堆積物は表層部のほぼ水平層からなる陸成ないし一部海(湖)成層で、洪水などによって新しい層が古い層の上に重なっていった状態を示す。 デルタ・フロント堆積物はデルタ・プレーンの前面に位置し、数度前後の傾斜を有する海成層で構成され、デルタ・フロント堆積物内の傾斜した層理面は過去の三角州の前縁を示す。 デルタ・プレーン、デルタ・フロントの上部は砂、礫{れき}などの粗粒砕せつ物が多いが、デルタ・フロントの下部からその前面に位置するプロデルタでは泥質堆積物が発達する。三角州の平面形態は、河口から供給される砕せつ物の量や海流などに応じて円弧状、鳥足状、尖甲状{せんこうじょう}などの形に変化する。また、海退期には、海岸線の海側への前進に伴い、三角州がプログラデーション(progradation:前進平衡作用または埋め広め作用ともいわれる)によって沖合側へ前進、発達する。 デルタは、一般的な貯留岩である砂岩が比較的広域に、ある程度まとまって堆積する場所であることから、石油探鉱で重要な探鉱対象地域の一つである。 |
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