うつ病と脂肪酸に関する議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/03 16:37 UTC 版)
「ドコサヘキサエン酸」の記事における「うつ病と脂肪酸に関する議論」の解説
詳細は「うつ病」を参照 うつ病が20世紀になって増加しているが、うつ病の増加とω-6脂肪酸を多く含む植物油の摂取が増加したこととの関連を指摘する意見が幾つか見受けられる。一方、日本の患者数の年度ごとの増加傾向には、高齢化やうつ病についての啓発活動による受診率の増加が原因としてあげられるが解明は不十分である。ω-3脂肪酸の摂取がうつ病の治療に効果があるか、日本でのエビデンスは希薄である。 うつ病患者においてはω-6脂肪酸からアラキドン酸を経て生成される炎症性の生理活性物質であるエイコサノイドのレベルが高いということが示されている。シーフードをたくさん摂取するところほど母乳内のDHAは高く、産後うつ病の有病率は低かった。母体から胎児への転送により、妊娠・出産期には母親には無視できないω-3脂肪酸の枯渇の危険性が高まり、その結果として産後のうつ病の危険性に関与する可能性がある。健常者と比較してうつ病患者はω-3脂肪酸の蓄積量が有意に低くω-6とω-3の比率は有意に高かったことが指摘されている。
※この「うつ病と脂肪酸に関する議論」の解説は、「ドコサヘキサエン酸」の解説の一部です。
「うつ病と脂肪酸に関する議論」を含む「ドコサヘキサエン酸」の記事については、「ドコサヘキサエン酸」の概要を参照ください。
- うつ病と脂肪酸に関する議論のページへのリンク