「Mac組版」の興隆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 01:17 UTC 版)
印刷・出版業界、特に日本の業界においては、QuarkXPressが事実上の標準(デファクトスタンダード)であったことから、「マックで組む」という言葉は、「QuarkXPressで組む」という意味であることが多かった。前述の通り、最初に発売され、利用が進んでいたのはPageMakerであったが、Quark (XPress)は、早い段階でカラー対応を果たしたほか、扱いやすい操作性と軽快な動作などが受け入れられ、その価格(最も普及した日本語版3.3は約20万円)にも拘わらず、市場を席巻していった。 Macintoshによる組版は、仕上がりをその場で確認できることや、文字通り机上で、ぎりぎりまでデータ修正が可能なことなどのアドバンテージを持っていたが、上述したように当初は扱える書体が少なかった。だが活字・写植機向けに書体を開発していたベンダーや、あるいはDTP時代から書体開発を始めた新興勢力が次々と参入し、和文PostScriptフォントのラインナップを豊富なものにしていった。 そしてMacintosh対応のイメージセッターの発展や、印刷会社、あるいは製版専門の会社などにおいて対応がなされたことで足場が整い、また製作コストを下げたいという出版社の需要の中で、次第にDTPへの移行がなされていった。
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