「方言」の乱立とは? わかりやすく解説

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「方言」の乱立

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 02:50 UTC 版)

BASIC」の記事における「「方言」の乱立」の解説

BASIC1970年代後半から1980年代にかけて、当時黎明期にあり、次々と各社製造乗り出したパーソナルコンピュータマイクロコンピュータ)の各機種続々搭載されてゆくことになり、パーソナルコンピュータ業界発展にも貢献した。 だが、前述の「標準化できなかった経緯」の節で説明したように、BASIC最初に開発したダートマス大の2人は今で言う「パブリックドメイン」でいいと漠然と考えていて(権利確保して世のBASIC仕様コントロールしようともせず)、また標準化団体ANSI後手まわってしまったので、BASICには「方言」が乱立する状況になった。(2人当時ANSI限らず最初から標準化をしておかないと、普及してゆくプログラミング言語に一体どのようなことが起きてしまうかということについて当時誰も経験しておらず、そもそも誰にも用心警戒心無かった。) マイクロコンピュータパーソナルコンピュータ標準搭載されBASICは、たいてい各メーカーひとつひとつ機種ごとに独自拡張が行われた(おもに画面操作I/O直接操作などについて、その機種でしか通用しない、独自の仕様次々と導入された)。コモドール社のPET 2001Commodore BASIC類似したシャープS-BASICSEGAのベーシックカートリッジ、次第シェア増やしたマイクロソフト製のBASICMBASIC、BASICA、G-BASIC、GW-BASICの移植版)や、その命令体系引き継ぎ実装したものである、F-BASICHu-BASICカタカナ表現するG-BASIC(前述マイクロソフトの物とは異なる)以外にも、C言語意識したX-BASICなど、さまざまなBASIC各社独自に開発した。 この結果、「あるパソコンBASIC書かれプログラムは、他のパソコンではそのままでは動かすことができない」という、残念な状態になってしまった。たとえBASIC開発会社が同じでも、別の機種では動かない状況になってしまったのであるBASIC用いていては、開発者はせっかく苦労してコンピュータプログラム開発しても、たいていはわずか1機種でしか動かず、また企業ソフトウェアビジネス目的開発・販売ようとする場合でもBASICプログラム開発しては、わずか1機種ユーザにしか売れず、それではあまり儲からないので、はじめから開発躊躇しがちになる、という状況だったのであるプログラミング言語最初から標準化をしておかないと、どのような残念な状況になってしまうか、ということ人類初め経験したわけで、BASIC得られた苦い教訓が、後に開発されるさまざまな高級言語活かされてゆくことになり、プログラミング言語で「方言」が乱立しないようにし、機種超えてひとつのコンピュータプログラム使えるようにする施策、「プラットフォーム・フリー」戦略へと繋がってゆくことになる。

※この「「方言」の乱立」の解説は、「BASIC」の解説の一部です。
「「方言」の乱立」を含む「BASIC」の記事については、「BASIC」の概要を参照ください。

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