▲7八金型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 09:40 UTC 版)
第1図の局面から▲7八金(7手目)と上がる手段も、2000年10月28日 早指戦、中原誠vs.森けい二 戦や、1999年12月11日 早指戦、深浦康市vs.森けい二 戦など、いくつか指されており、これは左金で8八地点にヒモを付けた手であり、前述の△5五歩に先手が▲2四歩を狙っている。 △森 持ち駒 - ▲中原 持ち駒 - 第4-5a図 ▲7八金型(7手目▲7八金まで) △黒沢 持ち駒 - ▲森下 持ち駒 - 第4-5b図 ▲7八金型(12手目△8二玉まで) 中原対森戦では、△5五歩以下、▲2四歩△同歩▲同飛に△5六歩と行き、▲5六同歩△同飛▲5八歩△3二金に▲2八飛と引いている。これに後手が単に△2三歩では▲2二角成△同銀▲6五角があるので、後手は△2六歩としているが、これは前述の▲6五角の筋に△5五飛▲8三角成△2五飛を用意している。実戦は▲6六歩とし、これを△同角であると▲同角△同角▲同飛△5五角であるので、以下△4四角▲6七金△5五飛▲6八玉△2五飛となる。 2015年12月の棋聖戦予選、森下卓vs黒沢怜生戦では後手は△5四歩止めで駒組を進め、以下図のように先手が▲4八銀型から▲2四歩△同歩▲同飛と行き、実戦では△8八角成▲同銀に△2二飛と飛車交換しに行った。この後▲2三歩△5二飛▲3一玉△3二金▲3三銀△3八銀▲2八飛に△3三桂として△2五歩を狙う。以下▲4一角△4二飛▲3二角成△同飛に▲2一金で次に2二歩成や3一金の狙いがあるが、これに後手一旦△8四歩とし、以下▲同飛△5二飛で、▲3一金なら△5三角▲4六飛△2七角▲5九金△4五角成を狙った。 ▲7八金型に飛車先交換せずに駒組が進むと、一例として以下の図のように角を睨み合ったままの戦型になる事があった。一時期流行したがその割にこの順の実戦例が少ないのは、後述紹介する超速が優秀であるので、あえてこの形にする必要がないからとされている。 △持ち駒 - ▲持ち駒 - 第4-6a図 角睨み合い型 △持ち駒 角歩 ▲持ち駒 歩第4-6b図 角睨み合い型 図に至る途中先手▲6八銀とあくまで後手から角交換をさせようとしており、図の△3三角は、次に4二銀を狙っている。ここからは▲3三同角成△同桂▲2四歩△同歩▲2三角(▲2四飛ならば△2二飛)△3二金▲3四角成△2五歩▲6六歩△5五歩に▲3六歩△5四飛▲6七馬の進行が定跡化されている。3六歩では先に6七馬もある。以下は△2四飛▲2七歩△4二銀▲7九玉△4四歩▲4六歩△4三銀が進行例。
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