SpringBoard
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/18 01:41 UTC 版)
歴史
2008年、AppleのリリースしたiPhone OS 1.1.3とJanuary App PackのアップデートによりSpringBoardにある変更がなされた。この変更により、ホームスクリーン上のアイコンのいずれかに指を置き、数秒ホールドするとアイコンが震え、ユーザーはアイコンの配列を変更したり、Webクリップを削除したり、またページの端までアイコンをドラッグすることでホーム画面にページを追加したりできるようになった。そして、ホームボタンを押すとアイコンは震えるのをやめ、再度タップにより開ける状態になる[1]。このアイコン再配列の仕組みは2019年リリースのiOS 13でもほぼその仕様を変えることなく継続されている。
2008年7月、iPhone OS 2.0のアップデートと共にサードパーティー製アプリケーションが解禁された。これらのApp Storeからインストールされたアプリケーションはこの伝統的な「ぷるぷるモード」とも呼ぶべき再配列の方法により配置の変更、削除が行えるようになっている。
2009年6月、iPhone OS 3.0によりSpotlight検索の機能がSpringBoardに追加された。これにより、ユーザーはiPhoneにインストールされたアプリケーションやその他のファイルを検索できるようになった。
2010年6月、iPhone OS改めiOS 4.0によりホームスクリーンの壁紙とフォルダ機能が追加された。このリリースまで、SpringBoardでは(iPhone OS 3インストールしたiPadを除いて)ロックスクリーンには壁紙を設定できたものの、ホームスクリーンでは壁紙を設定することができなかった。フォルダ機能は、先述の「ぷるぷるモード」 においてあるアプリケーションアイコンを他のアイコンの上にドラッグすることでその2つのアイコンを含むフォルダを作成できる。作成されたフォルダアイコンの上に更に追加したいアイコンを重ねることでフォルダに入れることができる。フォルダからアイコンを出す場合は「ぷるぷるモード」でアイコンをフォルダの外へドラッグする。すべてのアイコンをフォルダから出すとフォルダは自動的に消える。
2016年6月に公開されたiOS 10のベータ版からはミュージック、メール、計算機、天気、株価、連絡先、Podcast、ビデオ、ヒント、ボイスメモ、メモ、iTunes Store、カレンダー、Home、Apple Books、コンパス、リマインダー、FaceTime、Watch、ファイル、マップ、探すといったプリインストールアプリの一部をホームスクリーンから取り除くことが可能になった。取り除いたアプリケーションおよびその付随機能は使用できなくなる(iPhoneでは、FaceTimeアプリは取り除いても電話アプリから発着信が可能)。再度使用したい場合はApp Storeからダウンロードするという形を取っている。「ホームスクリーンから取り除く」「App Storeからダウンロードするという形を取っている」という表現の通り、ホームスクリーンから削除されたプリインストールアプリは実際にはデバイス上から削除されているわけではなく、あくまで「非表示」の状態になっているに過ぎない[2]。App Storeから再ダウンロードするように見えるのは、内部的に「再表示」の処理を行っているだけである(そのため他の一般的なアプリケーションと異なり、瞬時に処理が完了する)。
2019年9月に公開されたiOS 13では、アイコンを長押しした際の動作が変わり、メニューが表示されるようになった。
そこで「ホーム画面を編集」を押すことでアプリの並べ替えが可能となる。[3]
2020年6月に発表されたiOS 14で、ホーム画面にウィジェットを表示でき、またAppライブラリという機能を利用することでホーム画面上からアプリを隠すことができる。このウィジェット機能には、Apple独自の「スマートスタック」という機能があり、時間帯やユーザーの利用状況にあわせて自動で切り替わる[4]。
研究によると、多くのユーザーはSpringBoardにおいてアイコンを使用頻度、アプリケーション同士の関連性、操作性、そして美学にもとづいて配列していることが明らかになっている。[5]
- ^ Apple - iPod touch features アーカイブ 2009年8月23日 - ウェイバックマシン
- ^ https://techcrunch.com/2016/06/14/deleting-apples-pre-installed-apps-in-ios-10-doesnt-actually-delete-them/
- ^ “iPhoneのアプリ並べ替えを高速化する方法。iOS 13でホーム画面をすばやく整理するには?”. できるネット. 2020年6月11日閲覧。
- ^ “WWDC20” (英語). developer.apple.com. 2020年7月14日閲覧。
- ^ Matthias Böhmer, Antonio Krüger. A Study on Icon Arrangement by Smartphone Users. In Proceedings of the SIGCHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI '13). ACM, New York, NY, USA, 2137-2146.
- 1 SpringBoardとは
- 2 SpringBoardの概要
- 3 外部リンク
ハンドスプリング (企業)
(SpringBoard から転送)
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ハンドスプリング(英: Handspring)は、Palm OS搭載の携帯情報端末を開発・販売していたアメリカ合衆国の企業。1998年6月に創業され、2003年10月にパーム社と合併し、そのハードウェア部門とともにパーム・ワン(Palm One Inc.)の一部となった[1][2]。
- ^ “Palm, Form 8-K, Current Report, Filing Date Jun 6, 2003”. secdatabase.com. 2012年12月31日閲覧。
- ^ “Palm, Form 8-K, Current Report, Filing Date Nov 12, 2003”. secdatabase.com. 2012年12月31日閲覧。
- ^ a b “PalmがHandspringを買収、創業者のジェフ・ホーキンス氏がCTOに復帰”. ITmediaニュース (2003年6月4日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ a b c “HandSpring、Palm OS搭載のPDA「Visor」”. PC Watch (1999年9月17日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ 横田英史 (2001年10月16日). “米ハンドスプリング,携帯電話機能装備の「Treo」発表,キーボード付きで399ドル”. 日経クロステック. 2024年1月15日閲覧。
- ^ “Handspring、売上半減”. ITmediaニュース (2003年4月16日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “Palm、Handspringを買収~Palm SourceはPalmから独立”. PC Watch (2003年6月5日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “米パーム、ハンドスプリングを買収:ホーキンスらは「元の鞘」へ”. CNET Japan (2003年6月5日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “新しい“2つのPalm”誕生”. ITmedia Mobile (2003年10月29日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ a b “詳報:ハンドスプリング,カラー液晶搭載モデルなど「Visor」新機種2製品を発表”. ITmediaニュース (2000年10月16日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “米Handspring、金属筐体の薄型「Visor Edge」を発売”. ケータイWatch (2001年3月13日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ a b “米Handspring、16MBメモリ搭載「Visor Pro」と入門機「Visor Neo」”. ケータイWatch (2001年9月17日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ a b “バックアップ機能と8MB増設メモリの複合Springboardモジュール”. ケータイWatch (2001年5月11日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “アスク、VisorでCFカードを利用できるSpringboardモジュール”. ケータイWatch (2001年7月5日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “MDS、Visor用MP3プレーヤー拡張モジュール『SoundsGood』を発売”. ASCII.jp (2000年11月22日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “エム・ディ・エス、Visorの拡張スロット用モジュールとしてデジタルカメラとLED点滅アラームを発表”. ASCII.jp (2000年7月28日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “ハギワラシスコム、Visor用のサウンドモジュール”. ケータイWatch (2001年6月13日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “ザーコム,Visor用の56Kbpsモデム&携帯電話接続モジュールを発売”. ITmedia (2000年8月24日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ 塩田紳二 (2001年4月5日). “第5回 カラーPalmと拡張モジュールで広がるソリューション 充実しつつあるSpringboardのラインアップ”. @IT. 2024年1月15日閲覧。
- ^ “Visorが万歩計に! ハギワラシスコムがSpringboardモジュールを発売”. ITmediaニュース (2001年3月15日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ “ハンドスプリング、PalmOS搭載PDA「Visor」日本語版を発表 SpringBoardモジュールで多彩な機能拡張が可能に”. INTERNET Watch (2000年6月14日). 2024年1月15日閲覧。
- ^ 小林伸也 (2000年6月14日). “Palm OS搭載PDAの『Visor』、2万9800円で日本上陸――ハンドスプリング、16日に発売開始と発表”. ASCII.jp. 2024年1月15日閲覧。
- ^ 小林伸也 (2000年10月16日). “詳報:ハンドスプリング,カラー液晶搭載モデルなど「Visor」新機種2製品を発表”. ITmediaニュース. 2024年1月15日閲覧。
- ^ 白根雅彦 (2001年4月4日). “ハンドスプリング、薄型Visor Edgeの日本語版を4月6日発売”. ケータイWatch. 2024年1月15日閲覧。
- ^ Palm Magazine vol.25 2006, p. 48-49.
- 1 ハンドスプリング (企業)とは
- 2 ハンドスプリング (企業)の概要
- 3 経緯
- 4 日本での展開
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