SDコマンド戦記 SDコマンド戦記の概要

SDコマンド戦記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/06 21:45 UTC 版)

概要

『SDコマンド戦記』が始まった時点において、先行するSDガンダムの派生シリーズとして『SD戦国伝』と『SDガンダム外伝』があり、それぞれプラモデルの「BB戦士」、トレーディングカードの「カードダス」が主導的な媒体になっていた[1]。バンダイ玩具第一事業部が手がける組み立て式玩具「元祖SDガンダム」(以下、「元祖」)でも『SD戦国伝』や『SDガンダム外伝』のキャラクターを商品化していたが、他の事業部主導ではなく、新たに「元祖」が中心となって展開できるシリーズを企図して立ち上げられたのが『SDコマンド戦記』だった[2][1][3]

『SDコマンド戦記』シリーズ第1作『G-ARMS』の中心キャラクター「コマンドガンダム」は、もともとは「SDV」(SDガンダムバリエーション)の中のひとつとして横井孝二(横井画伯)によってデザインされ[3][4]、その後、『G-ARMS』開始以前の1989年9月に「元祖」で商品化されると好調な売れ行きを見せた[2][5]。そこから「コマンドガンダム」と対になるライバルキャラクターや陸、海、空軍の設定といったミリタリー色の強い世界観が固まっていき、1990年より『G-ARMS』として展開が始まった[1][3]

その後のシリーズでは、物語上の繋がりは保ちつつも世界観は毎年ごとに大きく変わっていった[1]。翌年の『SDコマンド戦記II ガンダムフォース』(1991年)は「ヒーローもの」というコンセプト[6]のもと、近未来都市を舞台に警察やレスキューなどが活躍する。3作目の『SDコマンド戦記III SUPER G-ARMS』(1992年)では、「G-ARMS」が再結成され、宇宙に舞台を移した。最終作となった『新ガンダムフォース グレートパンクラチオン』(1994年)では、前作の主人公らが別の銀河へと飛ばされ、銀河一を決める闘技大会に参加することになる。

『ガンダムフォース』以降は神田正宏による漫画版が『デラックスボンボン』誌上で連載されたが、『グレートパンクラチオン』編の途中で連載が終了し、また同編は単行本化もされていない。映像作品としては、1991年に映画『機動戦士ガンダムF91』と併映された短編『武者・騎士・コマンド SDガンダム緊急出撃』に『G-ARMS』よりコマンドガンダムが登場し、1993年には映画『SDガンダムまつり』の中の一編として『SDコマンド戦記ガンダムフォース SUPER GARMS ファイナルフォーミュラーVSノウムギャザー』が発表された。

他シリーズとのリンク

当初はSDガンダムのオリジナルキャラクターという位置付けであったが[7]、キャラクターが増えるにつれ独自の世界設定が設けられるようになった。後に、武者ガンダム騎士ガンダム世界とのクロスオーバーが決定し、SDコマンド戦記の世界は武者・騎士ガンダム世界の遥か未来の世界という舞台設定がつけられる(SDコマンド戦記 G-ARMSに登場するガンセイバーΖが『過去』の世界の天宮(武者ガンダム世界)で頑星刃として行動。SDコマンド戦記III SUPER G-ARMSに登場する海賊騎士キャプテンレッドがブリティス王国の麗騎士 、ダバード王国の吟遊騎士らレッドウォーリア一族(騎士ガンダム世界)の子孫という事で、三シリーズが時系列上での完全リンクを果たす事になる。

更に新ガンダムフォース グレートパンクラチオンの舞台となるメビウス銀河とは、これら三作品よりも『遥か昔の世界』におきた過去の出来事であることが、騎士ガンダムのコンプリートボックスにて発表[要出典]。同作品に登場する人物が、騎士世界において重要な役割を持っている事も明らかにされた。ただし、グレートパンクラチオンそのものが中断している為詳細は未だ不明である。


  1. ^ a b c d 『SDガンダム SDコマンド戦記&ガンドランダー メモリアルブック』 新紀元社、2022年、344頁。
  2. ^ a b 『SDガンダム SDコマンド戦記&ガンドランダー メモリアルブック』 新紀元社、2022年、2-3頁。
  3. ^ a b c 『SDガンダム トイクロニクル 1988-2015 ~元祖SD-SDX編~』 ホビージャパン、2015年、164-166頁。
  4. ^ 第10話 「短期集中連載!全6ワールド大紹介その6!」 : SDガンダム カードダス20周年
  5. ^ 『SDガンダム トイクロニクル 1988-2015 ~元祖SD-SDX編~』 ホビージャパン、2015年、13頁。
  6. ^ 『SDガンダム SDコマンド戦記&ガンドランダー メモリアルブック』 新紀元社、2022年、345頁。
  7. ^ 当初の設定では通常のMS同様18m級のサイズであると共に、最大出力などの性能値が記載されていた。
  8. ^ 麗騎士レッドウォーリアの子孫である海賊騎士キャプテンレッド、殺駆頭・殺駆三兄弟とその子孫達と思われる闇一族親分ザクト及びコザク、コンザク、シンザクなど
  9. ^ 「ガンドランダー」のガンドランド大陸も同じ惑星にある可能性が高いが明言はされていない。[要出典]


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