POLY LIFE MULTI SOUL 評価

POLY LIFE MULTI SOUL

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/15 06:19 UTC 版)

評価

本アルバムは、第11回CDショップ大賞にて「入賞作品」に選ばれた。HMVイトーヨーカドー宇都宮店の中野陽子は、本作に関して「ceroから生まれたこれが日本最新の、ダンスミュージック。こんな面白いことになっていると知らないとしたら、もったいない。」とコメントしている[18]。またceroは、SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2019にて、2018年のオルタナティヴシーンで最も活躍したアーティストに贈られる「BEST ALTERNATIVE ARTIST」を受賞した[19]

批評

  • 音楽ジャーナリスト宇野維正は、本作について「現在海外で模索されている最新型のアフロ解釈とも呼応しながら、むしろ音楽的な実験性や洗練度においてはリードさえしている」と指摘している[2]
  • 音楽ライターの小田部仁は、「本作のような作品がポピュラーミュージックの歴史に残る傑作として語り継がれるべき理由があるのだと思う。」と語り、また「ceroは、最高の状態で最高の作品を創ることを成し遂げた。」「『POLY LIFE MULTI SOUL』は、間違いなくceroの最高傑作」と評価した[2]
  • 音楽評論家の松本晋也は、本作について「楽曲構造もアレンジもますます複雑になっているが、その複雑さを感じさせないポップスとしてたたずまいの美しさに圧倒される。」と述べ、「あれだけ八方から絶賛を浴び、実際私も非常に気に入っていたわけだが、今回の新作を聴いた後に前作『Obscure Ride』を聴き直してみると、なんとも物足りなさを感じてしまうというのが偽らざる実感。それほど今回の飛躍ぶりはすごい。」と本作を評価した[3]
  • ミュージックマガジン』は、2021年3月号掲載の「特集 [決定版] 2010年代の邦楽アルバム・ベスト100」にて、本作を第14位に選出している[20]。ライターの松山晋也は、選出に際してのコメントで、本作に関して「世界のポップ・ミュージックの潮流の先端とリンクしたエクレクティックな最新型Jポップをいかにしてつくりだすか、というテーマに挑み、成功した最良の例かもしれない。」と語った[20]

注釈

  1. ^ 荒内曰く、『Obsucure Ride』はそういった意味で「後追い」のアルバムだった。実際に、アルバムのオープニングはディアンジェロ『Voodoo』のそれをコピーしている[12]

出典

  1. ^ a b c cero 『POLY LIFE MULTI SOUL』 洗練を極めたエクスペリメンタル・ポップ。かつてない深淵な世界が現れる”. Mikiki (2018年6月6日). 2021年2月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e ceroの傑作『POLY LIFE MULTI SOUL』を、5人のライターが語る 1/2”. cinra.net (2018年5月31日). 2021年2月1日閲覧。
  3. ^ a b c d ceroの傑作『POLY LIFE MULTI SOUL』を、5人のライターが語る 2/2”. cinra.net (2018年5月31日). 2021年2月1日閲覧。
  4. ^ 「クロス・レヴュー」『ミュージック・マガジン』第50巻第8号、ミュージック・マガジン、2018年7月。 
  5. ^ 「アルバム・レヴュー」『ミュージック・マガジン』第50巻第9号、ミュージック・マガジン、2018年8月。 
  6. ^ 「クロス・レヴュー」[4]、「アルバム・レヴュー」[5]において5人の評者がつけた点数の平均値。
  7. ^ a b POLY LIFE MULTI SOUL【初回盤A】cero”. オリコン. 2021年2月1日閲覧。
  8. ^ a b Hot Albums 2018/05/28 付け”. Billboard Japan. 2021年2月1日閲覧。
  9. ^ cero新作アルバムから「Waters」をアナログ化、sauce81のリミックスも”. 音楽ナタリー (2018年4月12日). 2021年2月1日閲覧。
  10. ^ cero「Poly Life Multi Soul」をアナログ化、KEITA SANOのリミックスも”. 音楽ナタリー (2019年5月23日). 2021年2月1日閲覧。
  11. ^ 第8回CDショップ大賞2016 受賞作品”. 全日本CDショップ店員組合. 2019年12月25日閲覧。
  12. ^ a b c d e f Interview Part.01”. POLY LIFE MULTI SOUL 特設サイト. 2021年2月1日閲覧。
  13. ^ a b c cero『POLY LIFE MULTI SOUL』ダンス・ミュージックの自由度を拡張する魅惑のポリリズム”. Mikiki (2021年2月5日). 2021年2月1日閲覧。
  14. ^ a b c d e f g h i j k l Album Review cero 『POLY LIFE MULTI SOUL』”. ele-king. 2021年2月1日閲覧。
  15. ^ a b Part.02 INTERVIEWER 磯部涼”. POLY LIFE MULTI SOUL 特設サイト. 2021年2月1日閲覧。
  16. ^ a b c Part.03 INTERVIEWER 磯部涼”. POLY LIFE MULTI SOUL 特設サイト. 2021年2月1日閲覧。
  17. ^ a b Part.04 INTERVIEWER 磯部涼”. POLY LIFE MULTI SOUL 特設サイト. 2021年2月1日閲覧。
  18. ^ CDショップ大賞”. 全日本CDショップ店員組合. 2021年2月1日閲覧。
  19. ^ SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2018”. Space Shower Music. 2021年2月1日閲覧。
  20. ^ a b "特集[決定版]2010年代の邦楽アルバム・ベスト100"、MUSIC MAGAZINE、2021年3月号、株式会社ミュージック・マガジン
  21. ^ Top Albums Sales About Charts [ 2018/05/28 付け ]”. Billboard Japan. 2021年2月1日閲覧。





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