麻雀の成績集計 麻雀の成績集計の概要

麻雀の成績集計

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 06:22 UTC 版)

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概要

麻雀は一局ごとの和了を競うゲームであると同時に、半荘ごとの順位を争うゲームでもあり、さらには数百半荘から数千半荘というロングスパンの成績を集計しうるゲームでもある。以下に挙げる指標のいくつか、特にトップ率平均順位などは、その打ち手の強さを端的に示す指標である。他方、放銃率和了率副露率立直率などは、その打ち手の強さ弱さを示す指標であると同時に、その打ち手のタイプや打ち筋を反映する指標でもある。

麻雀の構造(細かいルールやプレイヤーレベルによらない共通の部分)から「平均的な成績」なるものを定義できる指標と、そうでない指標がある。また、数値を比較したりする際には、その比較が偶然性によって意味のないものとなっていないかどうか注意が必要である。

特に断らない場合、以下で示される具体的な数値は4人麻雀におけるものである。また「平均値」として示される数値は実測ないし理論的な(実力による数値を全プレイヤーにわたって平均したものとしての)平均値ではなく、閉じた空間で全てのプレイヤーが同じゲーム数 / 局数をプレイした場合の期待値である。

数値の偏り

あるプレイヤーの「本来の○○率」が p であるとする。2項分布の性質より、n 回の試行によって観測される「○○率」の期待値は p, 標準偏差は σ = √(p(1-p)/n) である。

大まかに言って、これは観測結果が区間 (p-σ .. p+σ) に入る確率が 68% 程度となるということを示す。したがって、特に試行回数が少ない場合、わずかな差をもってそれを「実力差がデータに現れた」とするのは誤りである。

トップ率

  • トップ回数 ÷ 打半荘数 × 100%

文字通り「トップを獲得した割合」である。

麻雀の構造より、トップ率の平均値は25%である。したがって、20ゲームの結果で10%, 2000ゲームの結果で1%, 200000ゲームの結果で0.1% などの差異はおおむね意味を持つといえる。

連対率

  • (トップ回数 + 2着回数) ÷ 打半荘数 × 100%

競馬における連対と同じく、「トップもしくは2着を獲得する割合」である。たいていの麻雀では半荘終了時にウマ素点に加算・減算されるが、2着であればプラスのウマを獲得できる。連対率は、このような観点から2着も勝ちとみなした「勝率」であると言える。

麻雀の構造より、連対率の平均値は50%である。したがって、25試合, 2500試合, 250000試合で10%, 1%, 0.1% の差は意味があると言える。

  • トップ率 + 2着率 = 連対率である。
  • 「連率」と誤記されることがある。「連率」が正しい。

平均順位

  • (トップ回数 × 1 + 2着回数 × 2 + 3着回数 × 3 + 4着回数 × 4) ÷ 打半荘数

その打ち手が平均して何着を獲得するかという指標である。

同点は同着(1位と2位とが同点であれば双方を1.5位とする)や起家優先で処理するとすると、平均値は2.5に等しくなる。 そうでない(1位と2位とが同点であれば双方を1位とするなど)場合であっても、同点の発生頻度が十分に低いルールではおおむね正しい。

麻雀の構造より、120試合で0.1, 12000試合で0.01 の差は意味があると言える。

  • オンライン麻雀の草分けである東風荘では、「ランキング戦」と銘打って、全ユーザの「総合得点」と「平均順位」を自動集計し、それぞれの上位者を発表している[1]。1回の「ランキング戦」の期間は5週間で、対象は登録利用者全体、平均順位部門の規定試合数は60試合となっている。平均順位部門の上位者はおおむね平均順位2.00前後の成績を残している。60試合~100試合の短期的成績ではあるが、2.0台に到達するのは大変難しく、中には1.9台、1.8台の成績を収めたユーザが1位を飾った回もある。

  1. ^ 東風荘ランキング - 1997年1月以来、「ランキング戦」のすべての結果が保存されている。


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