身も心も 身も心もの概要

身も心も

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/15 01:33 UTC 版)


身も心も』(みもこころも)は、1997年公開の日本映画。

脚本家荒井晴彦の初監督作品で、本作で第3回新藤兼人賞・金賞を受賞[1]鈴木貞美の小説を荒井晴彦が脚色した。主演は柄本明永島暎子奥田瑛二かたせ梨乃

温泉地由布院を舞台に、青春をともに過ごし今は中年期にさしかかった全共闘世代の男女4人の愛と情事を描く。

DVDは2008年6月21日発売。

あらすじ

もうすぐ50才になる岡本良介と関谷善彦は大学の同期で共に大学院に進んだ。学生運動が盛んな時代に、ジャンケンで、どちらがバリケードに残るか決める岡本と関谷。残った関谷は機動隊に火炎瓶を投げて刑務所に送られ、岡本は順調に教授となった。当時、関谷の恋人だった綾は、関谷の逮捕にショックを受け、泣いて親友の麗子の元を訪ねた。麗子の家で彼女の恋人である岡本と出合い、相愛の関係となって結婚する綾。岡本と別れた麗子は現在も綾の親友だが、独身のままだった。

刑務所から出所した関谷は東京でシナリオライターとなり結婚したが、最近は仕事の依頼もなく、妻子とも別居して狭いアパートで暮らしていた。そんな時、岡本が一年間ニューヨークに留学することになり、湯布院の自宅の留守番を親友の関谷に託した。共に渡米する妻の綾は喫茶店を営んでおり、その店の経営を麗子に頼んだ。これまで顔を合わせなかった関谷と麗子は、湯布院で出合い、程なくしてベッドを共にする仲となった。それは、学生時代に互いの恋人を奪った岡本と綾の計らいでもあった。

姪の結婚式ヘの出席のために帰国する綾。ニューヨークにうんざりしていた綾は、もう戻らないと言い、離婚も口にし始めた。岡本は妻に対して、母親のように無条件で面倒をみることを求め、逆らうと暴力を振るう男だったのだ。岡本家の留守番は辞めたものの、翌日には綾と関係を持ち、湯布院に居残る関谷。

ニューヨークから関谷に手紙を寄越し、動揺している胸の内を明かす岡本。麗子も関谷と綾の関係に気づき始めた。それでも、綾との関係を続け、麗子とは結婚も考え始める関谷。

帰国して母親の住む実家に入るマザコン気質の岡本。妻には連絡を取らずに麗子と会った岡本は、ずっと好きだったと口説いたが、麗子は、自分から綾の本心を聞き出そうとしていると見抜いていた。岡本は湯布院で関谷とも会ったが、ホテルに泊まり自宅には戻らなかった。

関谷との関係を終わらせ、湯布院の自宅で夫と話し合う綾。お互いに本音をさらけ出した2人は離婚を決めた。ニューヨークに戻るにあたり、母親に同行を求める岡本。関谷と麗子は湯布院を後にして東京に帰った。

スタッフ


  1. ^ 新藤兼人賞2014”. 日本映画製作者協会. 2014年12月9日閲覧。


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