機動戦士ガンダム 新ギレンの野望
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/17 15:21 UTC 版)
ゲームシステム
新システム
パイロット・司令官・技術士官シナリオ
パイロットシナリオ、司令官・テム・レイシナリオでは、資金・資源の代わりに「発言力」がコマンド使用コストとなる。発言力は階級に応じて1ターンごとに増加するが、与えられた目標を達成することでも増加する。
- 要請
- 総帥シナリオでは資金・資源を消費してMSを生産するが、パイロット・司令官シナリオでは、発言力を使用してMSを要請すると、一定ターン後にそのMSが配備される。ワールドマップ上にいる場合だと自分のユニットの近くに配備される。特別拠点戦の最中にロールアウトすると本拠地(連邦ならジャブロー、ジオンならズム・シティ)など主人公の近くに配備されないこともある。
- 命令・編入
- 主人公が要請する以外の兵器はAIが自動的に生産、配備し、操作もオートで行われる。CPUの操作するユニットに「命令」することでそのターンのみ自由に動かすことができる。また「編入」することでそのユニットを自分の配下としてずっと操作できるようにすることもできる。「編入」は「命令」よりも多くの発言力を消費する。また、自分よりも階級の高いキャラクターが乗っているユニットには命令も編入もできない。
総帥シナリオ
総帥シナリオは全てのユニットを操作することが可能。また、全てのコマンドを使用することができる。
- 自国支持率と国際世論
- 『アクシズの脅威』のアライメントに代わって導入されたパラメータ。本作では総帥シナリオのみ有効。
- 自国支持率は国民からの支持の高さを意味している。高ければ自軍部隊の士気が上昇したり、拠点開発度が上昇するが、低いと士気が低下したり、暴動が発生したりする。
- 国際世論は中立勢力からの評価を意味している。高ければ資金・資源・軍事技術の援助を受けられることがあるが、低いと敵軍の士気が上昇したり、自軍の輸送コマンドが使えなくなるデメリットがある。
- 新規特別プランの追加
- 戦略コマンドの「特別」プランに、「資源購入」が追加された。資源の売却による資金の入手だけでなく、資源の購入もできるようになった。また、前述の自国支持率を上昇させる「臨時配給」と国際世論を上昇させる「外交強化」のコマンドも追加されている。
- 委任コマンド
- 総帥モードでは全てのユニットが操作可能だが、特定のユニットの操作をAIに任せることもできる。「攻撃」「突撃」「支援」「遊撃」「伏兵」「防衛」「制圧」「連動」の8種類から行動の傾向を指示することができるようになった。また、特別拠点戦では全てのユニットの操作をAIに任せる全委任と委任解除を1ターンごとに変更することも可能。
共通
- 作戦コマンド
- 戦闘時に部隊に配備されているキャラクターの能力によっては、攻撃、防御以外のコマンドも使用できるようになった。メリットとデメリットがあるため、状況に応じたコマンド選択が重要になる。
- 狙撃…指揮力50以上/射撃50以上で使用可能。射撃の命中率が大幅に上昇するが、攻撃回数が3/4になり、格闘攻撃を行わないコマンド。
- 牽制…指揮力50以上/防御50以上で使用可能。防御力と回避力が上昇し、物資の消費も少なくなるが、攻撃回数が半減する。拠点防御時に有効。
- 突撃…指揮力50以上/格闘50以上で使用可能。戦闘開始後の射撃戦は回避のみを行い、格闘戦闘のみを行う。格闘戦用の機体に有効だが、疲労度が上昇しやすい。
- 総攻撃…指揮力70以上で使用可能。射撃回数が1.5倍になる代わりに、物資消費と疲労度も1.5倍になる。
- スキルシステム
- キャラクターが特殊な能力を発揮する「スキル」を所持するようになった。スキルによって獲得できる資金が上昇したり、弾薬の消費量を抑えたり、様々な効果がある。スキルは一人のパイロットにつき最大3種類持つことができる。パイロットのレベルアップに応じて新たなスキルを獲得したり、上位のスキルに変化することがある。
- 戦闘時ロールアウトとユニットの鹵獲
- 特別拠点で生産中の兵器は、前作までは戦闘中は生産が完了しなかったが、本作では特別拠点戦の5ターン開始時に配置されるようになった。ただし、特別拠点が敵軍に占領された状態だと、敵軍に鹵獲されてしまう。
- 歴史介入システム
- シナリオをクリアすることで得られる「歴史介入ポイント」を使用することで、次回のプレイで時代や所属する軍を無視してパイロットと機体をサポートチームとして自軍に編入することができるシステム。その機体が撃墜された場合は、パイロットは負傷中となり一定ターン後に復帰するが、機体を再入手することはできない。
- 本作ではガンダムUCの機体やキャラクターは歴史介入システム用のサポートユニットとして登場する。
その他のシステムの変更点
- スタック
- ギレンの野望では複数のユニットを1つのヘクス(六角形のマス目)に一緒に配置することができ、これをスタックと呼ぶ。前作までは最大3ユニットがスタック可能だったが、本作では最大6ユニットのスタックが可能になった。ただし、前作までは量産機は1ユニットで3〜5機編成のものもあったが、本作では専用機・量産機の区別なく1ユニットは1機になった。また、本作はモビルアーマーもスタック可能になった。これにより「シャア専用ゲルググとエルメスのチーム」のような原作を再現したチームも編成可能になった。
- ユニットのサイズによってスタック数が変わる。なお、MSをサブフライトシステム(SFS)に乗せた場合、2ユニット分として計算される。
- ユニットサイズS…標準的なユニットで最大6機スタック可能。ガンダムやザクなどのMSやドップなどの航空機、61戦車など。
- ユニットサイズM…2ユニット分を占有する大き目のユニット。νガンダム、サザビーなどの大型MS、デプロッグなどの大型爆撃機。
- ユニットサイズL…3ユニット分を占有する大型のユニット。ビグ・ザム、デンドロビウム、α・アジールなどの大型MA。
- ユニットサイズH…スタック不能。ホワイトベースやムサイなどの艦船。
- 生産数の制限
- 本作ではユニットごとに生産できる数の上限が決まっている。例えばガンダムは1機、ガンキャノンは12機、ガンタンクは15機、ジムは70機まで…という具合。強力な試作機や専用機のようなユニットは上限が少なく、量産機は上限が多いため、強力なユニットだけを多数作るということはできなくなった。ただし、そのユニットが撃墜されれば再度上限まで生産することはできる。また、後述する開発の「兵器改良」で「生産性向上」を行うことで、ユニットの性能を低下させる代わりに生産数の上限を増やすことができる。
- 諜報システムの変更
- 前作までは「諜報部予算投入」コマンドで諜報レベルを上昇させるとそれに応じて自動的に効果があるシステムだった。
- 本作では諜報コマンド内にいくつかのサブメニューが新設され、任意の諜報行動が取れるように変更された。
- 諜報能力は「予算投入」コマンドで資金1000と引き換えに+20される他、毎ターンごとに+10される。その諜報能力を使用することで様々な効果を得られる。ただし、いずれも敵の警戒レベルが上昇してしまい、次回の成功率が下がる。警戒レベルはターン数の経過で低下する。
- 敵軍調査…諜報能力を15使用。敵軍の情報を獲得する。
- 敵地潜入…諜報能力を30使用。敵地に潜入して敵の軍事技術情報を盗み出し、自軍の敵性技術EXPを上昇させる。
- 破壊工作…諜報能力を40使用。敵の特別拠点を破壊することで、敵拠点の防衛レベルを低下させる。
- 裏取引…諜報能力を50使用。敵の内通者から敵兵器を購入する。警戒レベルが低い程良質なラインナップになりやすく、稀に開発プラン(設計図)が候補に入る。
- 改造システムの変更
- 今作は『アクシズの脅威』のような、ザクIIをザクキャノンにしたり、サラミスをサラミス改にしたりといった別機種への改造はできなくなった。
- 『ジオン独立戦争記』のように改造段階によって能力値を上昇させることができるようになった。パイロット・司令官シナリオでは「改造」として選択した機体のみ15段階まで可能。総帥とテム・レイシナリオでは「兵器改良」として、今後生産される兵器全てに適用され、最大9段階までという違いがある。
- 出力強化…攻撃力が上昇する代わりにEN消費も増える。
- 装甲強化…耐久力が上昇する代わりに運動性、移動力が低下する。
- 推力強化…運動性、移動力が上昇する代わりに攻撃力が低下する。
- 燃料増加…ENの最大値が上昇する。
- 生産性向上…生産コストを安くする代わりに、全ての能力値を低下させる。総帥シナリオの「兵器改良」のみ可能。
- 機動戦士ガンダム 新ギレンの野望のページへのリンク