唾液腺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/07 14:07 UTC 版)
ヒト以外の唾液腺
ヒト以外の大唾液腺
肉食獣には頬骨腺が存在する。 ウサギなどには眼窩下腺が存在する。
エゾバイ科の巻貝
エゾバイ科の巻貝にも唾液腺があり、それらを「ツブ」として食用する際にエゾボラモドキ(Neptunea intersculpta)、ヒメエゾボラ(N. arthritica)などの唾液腺を取り除く必要がある。これはそれらの唾液腺に含まれるテトラミンにより食中毒である貝毒#巻貝(ツブ)中毒を起こすことを防ぐためである。年に数件発生事例がある[1]。
小唾液腺
小唾液腺には下記のものがある。
- 口唇腺:口唇粘膜中の混合腺。
- 頬腺:頬粘膜中にある混合腺。口唇腺の後方への続きと言ってよい。
- 臼歯腺:上顎第2大臼歯より後方で頬粘膜の耳下腺管開口部(耳下腺乳頭)の近くにある混合腺。
- 口蓋腺:軟口蓋及び硬口蓋の粘膜中にある粘液腺。固有口腔にある。
- 前舌腺:舌腺の一つ。ブランダン・ヌーン腺とも呼ばれ、舌尖の下部にある混合腺。その導管は舌の下面で舌小帯の両側に開く。ヒトと一部の霊長類に見られる。
- 後舌腺:舌腺の一つ。舌根および舌の側縁の後部にある粘液腺。
- エブネル腺:舌腺の一つ。有郭乳頭で乳頭を取り巻く溝の底および葉状乳頭の乳頭間に開く漿液腺。味蕾に刺激を与えた物質を分解・洗浄して、次の刺激に備える役目がある。
唾液腺と病気
唾液腺にも以下の様な様々な病気が発生する。
- 感染(細菌やウイルス) → 唾液腺炎(例;急性顎下腺炎、流行性耳下腺炎など)
- 自己免疫性疾患 → シェーグレン症候群やIgG関連唾液腺炎
- 結石が出来る病気 → 唾石症(例;耳下腺唾石、顎下線唾石、など)
- 腫瘍 → 唾液腺腫瘍(例;顎下線・多形腺腫、耳下腺扁平上皮癌、唾液腺・悪性リンパ腫、など)
腫瘍や唾石では、医師(耳鼻咽喉科、頭頸部外科)や耳下腺を除き歯科医師(歯科口腔外科)、自己免疫疾患や感染では、医師(内科、小児科、耳鼻咽喉科)が治療を行う事が多い。
関連人物
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