偉大なる、しゅららぼん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/09 07:34 UTC 版)
用語解説
- 石走(いわばしり)
- 本作品の主な舞台となる架空の町。湖東の琵琶湖畔、もと石走藩の城下町。地名は近江の枕詞「石走る」に由来する。
- 湖の民(みずうみのたみ)
- 琵琶湖付近に暮らす超能力者の一族。一族は「日出家」と「棗家」に分かれる。双方とも、琵琶湖から離れると急激に力を失ってしまうため、琵琶湖の側を離れられないという特徴がある。「力」を持つ一族の人間には、名前に「さんずい」のついた漢字を入れる。「力」には「力」で対抗した結果、発された騒音によって互いの企みが頓挫するため、互いの足を引っ張り合う消極的な戦いを繰り広げてきた。
- 昔は日本中の湖に「湖の民」が存在し、戦後間もない頃でも洞爺湖や宍道湖などに少し残っていた。しかし現在は琵琶湖以外の湖は力を失ってしまい、「湖の民」も自然消滅してしまっている。
- 不念堂
- 石走城の敷地内にある修行堂。日出家の力を持つ若者が師匠のもとで修行する。周囲が杉林なので、花粉症の濤子はマスクにゴーグルをつけて移動し、堂内では空気清浄機をつけている。濤子の修行時代は常に10人ほどの若者がいたが、現在は涼介一人である。
- ご神水
- 琵琶湖の水から作られた、「力」を引き出す水。力がまだ不完全な人間に効き目があるが、既に力がある人間や普通の人間には効果がない。作り方を知っているのは師匠だけである。
- 二度づけ禁止
- 湖の民のタブー。力を持つ者同士は結婚してはならないという掟。これは生まれてくる子にどのような影響があるかわからないため。力を持つ者には「さんずい」のついた名前がつけられるが、「二度づけ」つまり源治郎のようにさんずいの漢字を重ねて名づけることはない。
書誌情報
- 単行本(2011年4月26日発売、集英社)ISBN 978-4-08-771399-2
- 文庫本(2013年12月13日発売、集英社文庫)ISBN 978-4-08-745142-9
漫画版
関口太郎により漫画化され、青年漫画雑誌『ジャンプ改』にてVol.9(2012年3月発売号)より[5]2014年2月号まで連載された。単行本は全4巻。内容は原作をほぼ忠実に再現している。
単行本
- 万城目学(原作)・関口太郎(作画) 『偉大なる、しゅららぼん』 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉、全4巻
- (2012年9月10日発売[6])、ISBN 978-4-08-879427-3
- (2013年4月10日発売[7])、ISBN 978-4-08-879545-4
- (2014年1月10日発売[8])、ISBN 978-4-08-879678-9
- (2014年2月10日発売[9])、ISBN 978-4-08-879765-6
- ^ a b 2013年12月刊行の英訳版のタイトルはThe Great Shu Ra Ra Boom 。ただし、日本語版の表紙では英題はThe Great ShuRaRa-Bon となっている。
- ^ “「偉大なる、しゅららぼん」万城目学 インタビュー”. 集英社. 2016年5月12日閲覧。
- ^ a b “「偉大なる、しゅららぼん」映画化!濱田岳&岡田将生ダブル主演”. 映画.com (2013年3月29日). 2013年4月22日閲覧。
- ^ The Great Shu Ra Ra Boom by Makime Manabu:: Reader Store
- ^ “滋賀が舞台の万城目学「偉大なる、しゅららぼん」マンガ化”. コミックナタリー (2012年3月11日). 2013年5月5日閲覧。
- ^ 偉大なる、しゅららぼん/1||ヤングジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社
- ^ 偉大なる、しゅららぼん/2||ヤングジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社
- ^ 偉大なる、しゅららぼん/3||ヤングジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社
- ^ 偉大なる、しゅららぼん/4||ヤングジャンプコミックス|BOOKNAVI|集英社
- ^ 生田有紀 (2013年4月5日). “映画「偉大なる、しゅららぼん」クランクイン 竹生島が舞台”. 中日新聞. オリジナルの2013年5月2日時点におけるアーカイブ。 2013年4月22日閲覧。
- ^ a b “「偉大なる、しゅららぼん」撮入 赤い学ラン姿の濱田&岡田、ひこにゃんと対面”. 映画.com (2013年4月6日). 2013年4月22日閲覧。
- ^ “ひこにゃんも応援「偉大なる、しゅららぼん」クランクイン 琵琶湖など舞台に”. msn産経ニュースwest. msn. pp. 1-2 (2013年4月5日). 2013年5月15日閲覧。
- ^ 壬生智裕 (2014年3月11日). “『ドラえもん』が初登場1位!新シリーズ最高記録狙う大ヒットスタート!【映画週末興行成績】”. シネマトゥデイ. 2014年3月18日閲覧。
- ^ a b 島村幸恵 (2013年3月29日). “万城目学最新作、岡田将生&濱田岳で映画化決定!”. シネマトゥデイ. 2013年4月22日閲覧。
- ^ 長浜市内の商店街で撮影されたシーンにカメオ出演。作品の舞台および、万城目の出身地である関西地方で絶大な人気を誇る長寿番組『ありがとう浜村淳です』(MBSラジオの生ワイド番組)にちなんで、「ありがとう」という台詞を述べている。公開直前の2014年3月3日には、事前収録による濱田・岡田・深田へのインタビューを同番組で放送した。
- ^ インターネットライブ配信「前地とメーデルの夜間窓口」 2020年3月5日の配信にて本人が出演した旨述べた。
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