中日新聞社 出版事業

中日新聞社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 15:51 UTC 版)

出版事業

中日新聞社は、書籍雑誌などの出版事業を名古屋本社と東京本社でそれぞれ別の部署で行っている。

名古屋本社

東京本社

  • 東京新聞出版・エンタテインメント事業部」(出版者記号8083)の名称で出版事業を行い、東京新聞・東京中日スポーツなどに連載された小説・エッセイなどの単行本を発行。過去には登山専門誌「岳人」を発行していたが、2014年9月号から発行元がアウトドア用品の製造・販売で知られる「モンベル」(本社:大阪府大阪市)のグループ会社「ネイチュアエンタープライズ」に移管された。

備考

  • 名古屋、東京両本社が発行した出版物は、中日新聞・東京新聞・北陸中日新聞の販売店でも取り扱っている。中日新聞縮刷版は、関東地方では東京新聞販売店に申し込めば購入できる。ちなみに、東京新聞をはじめとする中日本部以外の各地方紙は縮刷版を発行していない。

放送局との結びつき

中日資本のテレビ局はフジテレビ系列FNNFNS)との結びつきが強い(*印のついている局)。

地元放送局及び関東独立局への影響力

ブロック紙としては、北海道新聞西日本新聞同様に地元の複数の放送局の株主になっているが、特に中日の場合はそれが顕著で、東海三県の民放テレビ局全7局のうち4局の大株主(間接的な例を含む)となっている。そのため、2004年マスメディア集中排除原則の上限を超えて放送局に出資していたとされる事例が多数報道されたことを契機として総務省が行った調査[1]では、違反事例が数多くみられた。

  • 中日は東海ラジオ株式の35.8%を保有しているため、同一エリア内にある中部日本放送(CBC、放送持株会社[注 6])、ZIP-FM、三重エフエム放送、岐阜エフエム放送(いずれもFM局)の10%を超える株式保有が違反とされた。
    • CBCは元々中日新聞社がバックアップして開局した局であり、1951年に開局した日も中日新聞発足日の「9月1日」に拘ったとされる。その後、同局は中日出身者の代表者・小嶋源作が採った「新聞と放送は別個の物」とした方策から東海テレビほど中日色が強くないと言われてきた。しかし、同局の一部の個人株主等が実は名義のみで実態は中日が保有していたことが明らかになった。現在、CBCの中日の出資比率は9.85%と発表されている。
    • 三重エフエム放送、ZIP-FMについては、以前は中日がそれぞれ40%、30.58%の株式を保有していたが、現在は両社とも中日の出資比率は10.0%となっている。
    • 岐阜エフエム放送については、中日が23.29%、岐阜新聞が19.25%を保有、両社とも同一エリアに10%を超えて出資する中波ラジオ局がある(岐阜新聞は岐阜放送)ため10%を超える出資は違反であるが、2008年3月31日現在でも出資比率はそのままだった。その後経営破綻し、2014年に新旧分離で発足した「株式会社エフエム岐阜」は、TOKYO FMJFNCFM AICHIを中心とした経営となり、新聞社との直接的な出資関係がなくなった。
  • 東海テレビは東海ラジオの子会社であった(これ自体は違反ではない)ため、中日によるテレビ愛知、三重テレビに対しては10%、石川テレビに対しては20%を超える出資も違反とされた(石川テレビについては隣接区域への出資比率規制緩和(1/5→1/3)により結果的に解消された)。なお、東海ラジオが東海テレビ株の一部を売却して同局への出資比率を下げ、現在は子会社ではなくなっている。
    • テレビ愛知は日本経済新聞社との合弁。最後発ながらこの資本関係が強みを生かし、中日ドラゴンズ主催試合の中継権を持っている(先発局のメ〜テレ中京テレビは中日が出資していないため持つことができない。また、以前は中日資本であってもサービスエリアの問題などもあり、テレビ愛知での中継が出来なかった)。
    • また、東海テレビ自体も複数の放送局の大株主となっていた件が違反とされ、石川テレビ・富山テレビについては出資比率規制緩和により解消されたが、三重テレビについては中日ともども出資比率を10%以下に下げ、2007年5月1日現在、ナゴヤドームが32.79%(中日・東海テレビの超過分に相当)を保有する筆頭株主となっている。
  • また、石川テレビ株式の23.45%を保有(現在は30.8%まで出資比率を引き上げている)していたため、同一エリアのエフエム石川に対する10%を超える出資も違反とされた。
  • 東京都唯一の独立局であるTOKYO MXの第2位の主要株主である。また千葉県唯一の独立局である千葉テレビ放送(チバテレ)についても当初からの大株主である千葉日報社の保有分を超え、第2位の主要株主となっている。どちらの放送局に対しても東京新聞記者の記者レポートの放送を行ったり、各報道番組にコメンテーターとして記者を派遣している。

その他

  • 東海地方の系列放送局のロゴは、開局当初から変更されていないものが多く、その系列で一番古いロゴが非常に多い。TBS系列局のCBCテレビ(JNN[注 7]フジテレビ系列局の東海テレビ放送、テレビ東京系列局のテレビ愛知があり、全5系列の3系列が中日新聞社系列の放送局である。
  • 一部の放送局とともに中日ハウジングセンター住宅展示場)を東海地方の各地に展開している。
  • 中日新聞社自体のCMは、ZIP-FM岐阜エフエム放送(同社の冠番組が存在する)、テレビ愛知(1社提供の番組がある)、三重テレビ以外の放送局では放送されていないが、中日ハウジングセンターのCMは、東海テレビ・東海ラジオ・岐阜エフエム放送・三重テレビ・三重エフエム放送で放送されている。
  • 大相撲名古屋場所を日本相撲協会と共同で開催している。東京・大阪・福岡の5場所が相撲協会単独主催となっているのとは対照的である[注 8]。なお、いずれも中日新聞社の社長経験者である加藤巳一郎(1988年3月~1995年6月)、大島宏彦(1997年3月~2007年1月)、大島寅夫(2007年3月~2017年1月)、大島宇一郎(現・代表取締役社長)(2020年1月~)の4人が横綱審議委員会の委員を務めている。
    • 2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響ににより東京・両国国技館での開催となり、通称も正式名称と同じ「七月場所」となったが、通常通り中日新聞社(東京都は東京新聞の発行エリア)が共催で参加している。
  • 2023年9月1日付朝刊より数字表記が漢数字からアラビア数字に変わった[13]。前日までは、中日新聞等のグループ内の一般紙の記事中の数字表記は一部を除いて、漢数字表記のままだった。これは特に2001年以降、これまで漢数字表記のままだった一般紙、経済紙のほとんどがアラビア文字表記に変更されていった中で、特異な例だった。なお、中日スポーツ、東京中日スポーツは他のスポーツ紙同様、早い時期からアラビア文字表記となっている。また、販売エリア内の三重県で発行されている伊勢新聞も自社編集の記事については漢数字表記となっている。
  • 静岡県では地元紙の静岡新聞との競合関係になっている。
    • Jリーグ・清水エスパルスの旧運営会社だった株式会社エスラップ・コミュニケーションズ(テレビ静岡が中心)には中日新聞東海本社が出資していたが、経営が鈴与系の株式会社エスパルスに譲渡されて以降は中日との関係が薄れ、代わって静岡新聞と資本関係を結んでいる。なお、静岡新聞はジュビロ磐田の大株主でもある。
  • 滋賀県では準ブロック紙の京都新聞と競合関係になっている。
    • 滋賀県では地元紙がないため(滋賀日日新聞が京都新聞に統合された後、一時期地元財界・個人の出資でみんなの滋賀新聞が刊行されたが、共同通信社記者クラブへの加盟を拒否された上。購読者数の伸び悩みによりその後廃刊)京都新聞とシェアを取り合う状態である。主に大津・草津・甲賀・高島などの湖南・湖西エリアでは京都新聞が強いが、近江八幡・彦根・米原・長浜などの湖東・湖北エリアでは中日新聞のシェアも相当数存在している。
    • また、新聞だけでなく放送メディアでも競合状態である。滋賀県を中心とするびわ湖放送やエフエム滋賀では主に中日新聞のニュースを、滋賀県の大部分で視聴出来るKBS京都KBS滋賀)では京都新聞のニュースを扱う。そのため、ニュースの内容によっては双方の新聞での見方が対立することがある。
  • 2018年の日米野球は、毎日新聞社に代わって読売新聞社と共同で主催を行うことになった。
  • 中日新聞社が運営する生涯学習の拠点として中日文化センターがある。1966年(昭和41年)中部日本ビルディングの開館とともに栄中日文化センターとして開設。2022年(令和4年)4月現在、12か所(鳴海南大高一宮犬山高蔵寺豊田知立ぎふ大垣金沢)が展開されている。

注釈

  1. ^ 第7代社長の加藤巳一郎は前任の三浦と同じ新愛知OBだが、合併後は名古屋新聞で自身と同じ経理・販売畑を歩んで来た小山龍三社主に近い立場を取るようになった経緯から小山派とされている。
  2. ^ ただし、近隣の都市に支局が設置されている場合や、比較的大きくない市の場合は、人員が多い事などを考慮してか、通信局や通信部を設置しない場合もある。
  3. ^ 「幸ビル」とも呼ばれる[12]
  4. ^ 福井県向けの朝日新聞は距離的な観点から京都市にある朝日新聞と東洋紙業の合弁会社・トーシプリンティングサービスに委託している。
  5. ^ 富山県向けのみ、1989年9月から2011年3月までは朝日新聞東京本社の紙面を朝日新聞名古屋本社で印刷・輸送、さらに石川県福井県、及び1989年8月までの富山県は京都市内(現在のものとは別)の朝日新聞直営の工場を使用していたが、中日新聞との相互提携の実現により、2011年4月から現在の形となった。
  6. ^ a b 2013年3月まではテレビ・ラジオ兼営局だったが、同年4月に子会社のCBCラジオにラジオ放送事業と放送免許を譲渡・継承。2014年4月に子会社のCBCテレビにテレビ放送事業と放送免許を譲渡・継承し、放送持株会社へ移行。
  7. ^ 中部日本放送の和文ロゴは設立当初から変えておらず、和文ロゴのみが一番古い。1973年から制定されたCBCの略称ロゴも、1982年にマイナーチェンジこそしているものの、TBS系列全体で2番目に古い略称ロゴとなっている(RSK山陽放送と同率)。TBS系列で一番古い略称ロゴは青森テレビ(ATV)で、開局直前に変更されたものが2023年現在まで使われている。2022年1月1日に略称ロゴでそれまで1番古かった中国放送CIを導入した後に全廃して以降からである。
  8. ^ 1973年までは九州場所も開催会場運営会社の福岡スポーツセンター西鉄グループ)との共催だった。1974年に単独主催に移行する際に、開催会場も九電記念体育館に移転した。
  9. ^ マスメディア集中排除原則の建前上、公式サイトのグループ企業一覧に名を連ねていないが、中日新聞社代表取締役社長の大島宇一郎が東海テレビ放送の代表取締役を兼任するなど事実上支配している。

出典

  1. ^ a b c d 会社概要”. 中日新聞社 (2015年7月1日). 2021年6月19日閲覧。
  2. ^ https://static.chunichi.co.jp/chunichi/pages/info/annai/corporate/index.html
  3. ^ 中日新聞:会社概要:中日新聞社から(CHUNICHI Web) 2014年4月1日
  4. ^ 中日新聞社メディアガイド
  5. ^ “メディアのオーナー多い地方財閥 中日新聞や河北新報もそう”. NEWSポストセブン (小学館). (2016年5月8日). https://www.news-postseven.com/archives/20160508_406872.html 2023年2月9日閲覧。 
  6. ^ 野原仁 (2009年). “日本の新聞社の株主に関する実証的分析(1)”. 岐阜大学地域科学部研究報告 Vol.24. 岐阜大学. 2023年2月9日閲覧。
  7. ^ 『中部財界』1973年12月号, p89「中日新聞が役員の人事刷新 三浦秀文会長、加藤巳一郎社長」。
  8. ^ 2011年2月26日の「中日新聞」朝刊15面(学ぶ)『しんぶんのヒ・ミ・ツ』(Newspaper In Education内)より。
  9. ^ a b c d e 中日新聞印刷. “中日新聞印刷について”. 2024年2月2日閲覧。
  10. ^ 中日高速オフセット印刷. “企業情報”. 2024年2月2日閲覧。
  11. ^ 中日オフセット印刷. “会社概要”. 2024年2月2日閲覧。
  12. ^ 中日新聞社. “会社概要”. 2024年2月2日閲覧。
  13. ^ 『中日新聞』2023年9月1日朝刊1面「社告」
  14. ^ “中日新聞、2億8600万円申告漏れ…国税指摘”. YOMIURI ONLINE(読売新聞). (2012年6月29日). オリジナルの2012年7月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120702004114/http://www.yomiuri.co.jp:80/national/news/20120629-OYT1T00564.htm? 
  15. ^ “記者が警察発表文を元組員に複数回提供‥「記者倫理に反する」中日新聞社”. Yahoo!ニュース. CBCテレビ. (2018年5月17日). オリジナルの2018年5月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180517153739/https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180517-00006968-cbcv-soci 
  16. ^ 中日新聞が約1億4300万円の申告漏れ 名古屋国税局 毎日新聞(共同通信配信) 2019年12月26日
  17. ^ 中日新聞記者が市長選出馬会見の録音を市に提供 愛知・北名古屋 毎日新聞 2022年3月24日
  18. ^ 『日本民間放送年鑑 2010』 - 日本民間放送連盟編(コーケン出版、2010年)






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