レーゼドラマ 日本における近作

レーゼドラマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/21 14:51 UTC 版)

日本における近作

武田泰淳の短編小説『ひかりごけ』は一風変わった文体を採っている。この小説を3つに分けるとすると、一つが随筆に似たようなもの、残りが戯曲形式のもの、となっている。ただし、作者は2つの戯曲風部分について『読む戯曲』として表現した、読者がこの上演不可能な『戯曲』の演出者になりきって欲しい旨を作中に述べている。

五木寛之の『蓮如-われ深き淵より-』(中央公論、1998年)は、戯曲体で執筆された文芸作品である。文庫版には巻末に文芸評論家三浦雅士との対談が収録されており、対話中にレーゼドラマという言葉も出てくる[5]

可能涼介が、レーゼドラマという言葉こそ使っていないものの、上演を無視した戯曲「頭脳演劇」を標榜している。

鯨統一郎の『mornig girl』も、レーゼドラマのスタイルの文芸である。

藤沢文翁による藤沢朗読劇は、従来のレーゼドラマに炎や爆発といった特殊効果を使用するショーの要素を加えており、それはアニメ史上初の朗読劇からアニメ化するなどメディアミックス展開をしている。[6][7][8][9][10][11]

部分的レーゼドラマ

小説の中に部分的に戯曲形式が入る文学作品もある。古典的名作の中ではドストエフスキーカラマーゾフの兄弟』、メルヴィル白鯨』、ジョイスユリシーズ』、フォークナー『尼僧への鎮魂歌』などである。最近の作品ではチャート・コープチッティの『』がある。第1回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞の山口泉『宇宙のみなもとの滝』も同様である。

脚注

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注釈

  1. ^ なお、ここでいう”読まれる”とは、個人による黙読、小集団での朗読の両方を指す。

出典

  1. ^ 集英社世界文学事典。クローゼット・ドラマの訳語として紹介されている
  2. ^ 岩波文庫版巻末の解題にそのような見解が書かれている。
  3. ^ 芥川龍之介全作品事典』(勉誠出版)。『誘惑-或るシナリオ-』という項目(571頁)、参照のこと。
  4. ^ 三省堂『コンサイス・カタカナ語辞典』第4版
  5. ^ 五木寛之『蓮如 われ深き淵より』中央公論社、1998年4月1日、[要ページ番号]ISBN 4-12-203108-7
  6. ^ アニメ『MARS RED』オリキャラ声優に高垣彩陽、國立幸、古川慎 | アニメイトタイムズ” (日本語). アニメ『MARS RED』オリキャラ声優に高垣彩陽、國立幸、古川慎 | アニメイトタイムズ. 2020年6月2日閲覧。
  7. ^ 藤沢朗読劇&ソニー・ミュージックエンタテインメントによる新感覚・音楽朗読劇「READING HIGH」シリーズが誕生 | Cocotame(ココタメ) – ソニーミュージックグループ” (日本語). cocotame.jp. 2020年6月2日閲覧。
  8. ^ 藤沢朗読劇とSMEがタッグ 新感覚の音楽朗読劇シリーズが誕生”. ORICON NEWS. 2020年6月2日閲覧。
  9. ^ ソニー・ミュージックエンタテインメント×藤沢文翁による音楽朗読劇ブランド「READING HIGH」第3弾公演『Chèvre Note~シェーヴルノート~』日本国内と香港、台湾の映画館にてライブ・ビューイング決定! 2019年1月13(日)、千秋楽公演を生中継!|ソニーミュージックグループ コーポレートサイト” (日本語). Sony Music Group Corporate Site. 2020年6月2日閲覧。
  10. ^ 藤沢文翁ロングインタビュー 原作・脚本・演出を手掛ける、朗読劇「READING HIGH」新作公演や自身について聞く | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス”. SPICE(スパイス)|エンタメ特化型情報メディア スパイス. 2020年6月2日閲覧。
  11. ^ 藤沢文翁のリモート朗読劇が始動、第1弾に梶裕貴・戸松遥ら出演(ステージナタリー)” (日本語). Yahoo!ニュース. 2020年6月2日閲覧。


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